日本の子どもは幸福度が低いと言われています。 では、子どもたちの幸福度はどのようにしたら上がるのでしょうか。 その方法の一つとして、アメリカの心理学者が提唱した「スリーグッドシングス」を紹介します。
やり方はとってもシンプルです。 1日の終わりに、その日を振り返って、良かったことを3つ書き出すだけ。
どんなに些細なことでも構いません。 「今日、家族が怪我なく元気に過ごせた」「給食で好きなメニューだった」「晴れていたので洗濯を干せた」など、特別なことでなく、日常の中の小さな出来事で良いのです。
夜、悩みごとを考え始めると、眠れなくなった経験はありませんか? 「スリーグッドシングス」は、意図的に良かったことを考え、ストレスが解消されます。 良かった出来事に目を向けることで、些細なことにも幸せを感じられるようになり、幸福度がアップします。
子どもと行う場合は、書かずに言うだけでも大丈夫です。 いきなり「今日良かったことを3つ言って」と言われても、すぐに思いつかないかもしれません。
あまりかしこまってやろうとせず、布団に入ったら普通に会話をする延長で、まずは大人から「今日ね、◯◯なことが楽しかったんだ〜。◯◯ちゃんはどんな楽しいことがあった?」などと、聞いてみるといいかもしれません。
習慣化するために、注意してほしいことがあります!
はじめのうちは、すぐに3つ思い浮かばないかもしれません。 例えば、あと1つを少し待ってみても思い浮かばなそうなときは、ずっと待つのではなく、 「今日は2つにしようか!」と、大人が切り上げてあげるのも良いですね。 「絶対に3つ言わせる」と大人が思うと、子どもも嫌になってしまいますが、無理なく、楽しんで行うことで習慣化できるでしょう。
毎日の習慣にすることは素晴らしいことです。 でも1日の終わりには、子どもも疲れている日もありますよね。 体調が悪い日や眠たい日もあると思います。 そんなときは、無理に言わせようとせず、休むことを優先させてあげてください。
子どもが言ったことに対して、バカにして笑ったり「もっと他のことないの?」「それじゃなくて、今日あんなこともあったじゃない!」などと、否定的に受け取ることは絶対に避けましょう。
もしかしたら、小さい子は空想の話をするかもしれません。 そんなときも「教えてくれてありがとう」の気持ちで受け止めてください。 どんな言葉も、耳を傾けて聴いてくれる人がいると、子どもはもっと話したい気持ちになります。 話すことで、自分の気持ちを言語化するのが上手にもなりますよね。
大人も子どもも忙しい毎日を過ごしていると、子どもの話にゆっくり耳を傾ける時間も少ないと思います。 寝る前のたった数分、子どもと1日を振り返って、お互いどんな時間を過ごしたのかを共有できる有意義な時間となるでしょう。 親子のスキンシップの時間にもなる「スリーグッドシングス」。 ぜひ実践してみてくださいね。
ライター/監修:yururi (幼稚園教諭二種免許、保育士資格、絵本専門士)