きょうだいで頻発する喧嘩への対応|保育士の園での対応

きょうだいで頻発する喧嘩への対応|保育士の園での対応
きょうだい喧嘩に頭を悩ませているママやパパへ。実はきょうだい喧嘩は、成長に欠かせないプロセスです。大切なのは、喧嘩の原因を見極め、適切に向き合うこと。保育の現場で培ってきた知恵をもとに、きょうだいの喧嘩と上手に付き合うヒントをお伝えします。喧嘩の数だけ深まる、きょうだいの絆を一緒に見守っていきましょう。
目次

「きょうだい仲が悪くて、毎日喧嘩ばかり…」。そんな悩みを抱えているママやパパも多いのではないでしょうか。でも、安心してください。きょうだいの喧嘩は、子どもの成長には欠かせないプロセスなのです。大切なのは、喧嘩の原因を見極め、適切に対応すること。保育の現場できょうだいの関わりを見守ってきた経験から、喧嘩への向き合い方をお伝えしましょう。きょうだいの絆を育む一助となれば幸いです。

1. 喧嘩の原因を見極める

まずは、きょうだいの喧嘩の原因を見極めることが大切です。おもちゃの取り合い、親の愛情の奪い合い、興味関心の違いなど、喧嘩の背景は様々。 きょうだいの日頃の様子をよく観察し、喧嘩のパターンを把握しましょう。

園では、保育士が子ども一人ひとりの性格や発達段階を理解し、きょうだいの関係性に目を配っています。ご家庭でも、きょうだいの特性を踏まえて、喧嘩の原因を探ることが対応の第一歩です。

2. きょうだいの気持ちに寄り添う

喧嘩が起きたら、まずはきょうだいの気持ちに寄り添うことが何より大切。「○○ちゃんは悔しかったんだね」「××くんは我慢できなかったんだね」と、それぞれの心情を受け止めてあげましょう。

園では、保育士がきょうだいの言い分を公平に聞き、必要に応じて互いの気持ちを代弁するようにしています。お家でも、きょうだいの思いに耳を傾け、理解者となることが肝心です。気持ちを受け止めてもらえる安心感が、喧嘩の解決への第一歩となります。

3. 公平な態度で接する

きょうだいの喧嘩に対しては、公平な態度で接することが何より重要。年上の子を優遇したり、年下の子を庇ったりすると、きょうだいの対立が増長されてしまいます。

園では、きょうだいを平等に扱い、一人ひとりの良さを認めるように心がけています。お家でも、きょうだいの言動を公平に見守り、それぞれを大切にする姿勢を忘れずに。「二人とも大好きだよ」という愛情を言葉と態度で示すことが、喧嘩の予防になるはずです。

4. 喧嘩を成長の機会ととらえる

きょうだいの喧嘩は、社会性やコミュニケーション力を育む大切な機会でもあります。自己主張と折り合いのつけ方、我慢することの大切さなど、喧嘩を通して学ぶことは多いもの。

園でも、きょうだいの喧嘩を成長の糧ととらえ、子ども同士で解決する力を育むことを大切にしています。もちろん、危険を伴う喧嘩は仲裁が必要ですが、できるだけ子どもの力で乗り越えられるよう見守ることが肝要。喧嘩も、きょうだいの絆を深める一歩だと信じることが大切です。

5. きょうだいの良好な関係作りを支援する

喧嘩への対応とともに、日頃からきょうだいの良好な関係作りを支援することも欠かせません。

園では、必要に応じてきょうだいが協力して遊ぶ機会を設けたり、お互いの頑張りを認め合える場をつくったりしています。ご家庭でも、きょうだいで楽しめる遊びの時間を作ったり、お手伝いを一緒にしたりと、協調性を育む工夫をしてみてください。きょうだいの絆は、何気ない日常の積み重ねの中で育まれていくもの。日常にはきょうだいの温かな関わりも溢れているので、それを見つけられる目を養っていきたいですね。

まとめ

きょうだいの喧嘩は、成長に欠かせないプロセス。喧嘩の原因を見極め、きょうだいの気持ちに寄り添い、公平な態度で向き合うこと。そして、喧嘩を通して学ぶ力を信じ、良好な関係作りを支援すること。そうした営みの積み重ねが、きょうだいの絆を深めていくのです。

保育士として、きょうだいの喧嘩と向き合う中で、その先にある子どもたちの成長を実感してきました。ぶつかり合いながらも、支え合い、認め合う。ご家庭でも、きょうだい喧嘩に寛容な心で向き合ってあげてください。喧嘩の裏で、きょうだいの微笑ましい姿もたくさんあるはずです。かけがえのない存在として、お互いを思いやれる日が必ず来ます。

ライター/監修:でん吉 (保育士資格)

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執筆者

保育士 でん吉

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