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TERUさんに聞く一人っ子・きょうだい子育て

過保護?甘やかしすぎ?…不安になりがちな【一人っ子子育て】大切なのは“我慢”と“譲り合い”の機会とやっぱり親の愛情!

過保護?甘やかしすぎ?…不安になりがちな【一人っ子子育て】大切なのは“我慢”と“譲り合い”の機会とやっぱり親の愛情!
【教育の専門家・TERUさんが徹底解説!】「一人っ子親は過保護になりがち?」「甘やかしすぎているのでは?」など一人っ子の親だからこそ悩むことって多いですよね。子どもの自制心を育てるために大切な親の関わり方や、幼児期の子どもに本当に投資したいことについて紹介します。
目次

「一人っ子の子育てで大切なことってどんなこと?」と気になっている親御さんは多いのではないでしょうか。

一人っ子はきょうだいがいる家庭に比べてかけられる時間やお金に比較的余裕が出てきますが、関わり方次第ではそれが「甘やかし」につながってしまうことも。

親が過保護にならず子どもの自制心を育むために意識したい関わり方や、幼児期の子どもに投資したいことについて家庭教育アドバイザーのTERUさんに教えてもらいました。

「過保護な親になってないか」と不安に思いすぎる必要はない

一人っ子の親御さんは特に「自分は過保護になっていないか」と心配されることが多いです

おやこのくふう編集部 編集部

私自身こういった相談を何度も受けてきましたが、過保護になっていないかと心配している親御さんはたいてい、子どもとの距離感や子どもの行動を先回りしないといった親としてのとるべき行動をきちんと意識できています。

「自分は過保護なのでは?」と不安に思いすぎる必要はなく、過保護にならないようにと親としての自分を客観的に見る意識さえあれば大丈夫です。

一人っ子には「我慢」と「譲り合い」の機会を作ることが大切

一人っ子は子どもにかけるお金にも余裕があって、つい甘やかしてしまいがちです

おやこのくふう編集部 編集部

きょうだいがいれば自然となにかしら我慢する機会が生まれてしまうものですが、一人っ子だとついほしい物を買ってもらえたり、おもちゃをいつも独占して遊べたりと我慢する機会が少なくなります。
しかし、我慢をした経験は忍耐力や自制心を育み、将来の成功にも大きくかかわっているといわれています。

そこで家庭の中で我慢する機会を作るために、例えば「お菓子は1回の買い物で100円まで」や「3時のおやつはお菓子1個まで」といったルールを設けてみましょう。
このルールを守り、わがままを言ったらNOと伝え我慢させることで、少しずつ我慢する力が育まれていきます。
これは自制心を育てるために幼児期から意識したい大事な関わり方です。

また、我慢に近い経験で「譲り合い」の機会も大切にしていきましょう。 たとえば家族でごはんを一緒に食べるときに取り分けてもらう、友達が遊びに来たときにお菓子を平等に分けてもらうといったことを子どもにやらせてみてください。
こうした経験から、なんでも独り占めするのではなくみんなで分け合う・譲り合うことを意識できるようになっていきます。

焦って早期教育をしすぎないことも大切

子どもに習い事のような早期教育をするのはいいのでしょうか

おやこのくふう編集部 編集部

一人っ子の子育ては、きょうだいがいる場合に比べて一人にかけてあげられるお金に余裕があるため、習い事のような外部環境にお金をかけてあれこれやらせる傾向が強いように思います。
適度な教育ならいいのですが、早期からいろいろとやりすぎるのは子どもの脳の発達を考えると負荷がかかりすぎる可能性があります。 子どもは「愛情知」といって、まずたくさんの愛を受けて心を育てます。そして親が子どもにとっての安全基地になることで情感が育まれます。そのうえに知識や技能の習得があるのです。
ですから、一人っ子に限らず幼児のこの時期に、心や情感よりも先に知識ばかり習得させるのはちょっと待って!と思います。

幼児期から家族でゆっくり過ごす時間もないほど習い事を掛け持ちして寝る時間も不安定になったり、「早期教育の効果が高いから投資しなきゃ!」と焦っていたりすると、私の経験上、残念ながらあまり良い結果にならないことが多いです。
幼児期にはお金を投資するよりも親の時間を投資してあげて、親子の時間や友達との遊びの時間をなるべく大切にしてあげてほしいと思います。

一人っ子だって子どもが求める愛情には100%で応える

どこからが甘やかしなの?とバランスが難しいと感じるかもしれません

おやこのくふう編集部 編集部

過保護になっていないか、甘やかしすぎていないかのバランスを意識するのはもちろん大切です。
しかし、だからといって愛情を制限する必要はありません。子どもが求める愛情には100%で応えてあげましょう。
もちろん、いつでも100%で応えなければいけないというわけではありませんが、「抱っこ」「ぎゅーして」といった子どもが求めるスキンシップや親への希望には応えられるときに応えてあげるのが大切です。 子どもが求める愛情を受け止めてあげることで愛着が形成され、親が子どもにとっての安全基地になります。それがのちの万能感、すなわち「ぼくはなんでもできるんだ!」という心持ちに繋がっていくのです。

ただし、愛情に応えるということはわがままを聞くということではありません。愛情を求めた純粋なスキンシップは受け入れ、「おもちゃ買って!」のようなルールを無視したわがままにはNOと答える。このバランスが甘やかさないために大事なポイントです。

■TERUさん本人が解説!0~12歳 一人っ子を育てる10の心構え『ひとりっ子だから。ということは全く気にしなくてOK!』

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一人っ子ときょうだいがいる子の育ち方の違いよりも、親のほうが子どもにかけるお金や時間に違いが出てきてしまうもの。

いろんな経験をさせてあげたい!なんでもしてあげたい!と思うのは自然なことかもしれませんが、そのバランスには注意したいですね。ただ、一人っ子だから厳しくしなきゃと気負いすぎたり不安に思いすぎる必要はありません。

きょうだいがいても、一人っ子でも、そもそも今のわが子に本当に必要な関わりは何なのか、一度立ち止まって考えてみるのもいいかもしれません。

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監修者

家庭教育アドバイザー TERU

幼児教育の講師。 1000人以上の子どもたちと関わってきた経験をもとに、0~12歳の保護者向けに知育、育脳、子どもとの接し方など家庭教育情報を発信している。登録者8万人超のYouTubeでは"子どもを成長させる"実践的な子育て動画を配信中。
YouTube:子育て勉強会 TERU channel
Twitter:@TERUkyoiku
Instagram:teru_kyoiku

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執筆者

ライター 西方 香澄

徳島で生まれ育ち、大学進学を機に神戸へ。養護教諭・児童発達支援など教育に従事したのち独学でライティングをはじめる。夫・1歳になった娘とクリエイティブな毎日をつくるため、現在デザインも勉強中。

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