あなたは子どもに将来どんな仕事をしてほしいですか?
子どもの夢を応援したいと思いつつ、「できればこの職業に就いてほしい」という親なりの希望もあるのではないでしょうか。とくにこのご時世、夢だけでは食べていくのは難しい…ということを身をもって知っている、ロスジェネ世代の私たち。
株式会社ビズヒッツが運営するビジネス上の問題解決を考えるメディアBiz Hitsは、子どものいる全国の男女500人に「子どもに将来なってほしい職業」についてアンケート調査を実施。ランキングからは、いまの時代ならではのリアルな親の願いが込められた結果が見られました!
「将来子どもになってほしい職業は?」と聞いたところ、男の子のダントツ1位は「公務員(75人)」でした。その数、なんと全体の約23%!
2位以下も、医師、警察官、消防士など、収入が安定していて、かつ失業リスクの少ない職業がランクイン。家族を養う可能性の高い男の子には、将来への不安が少ない職業に就いてほしいと願う親心が垣間見えますね。
いっぽう、これからますます需要が高まると考えられているエンジニアやプログラマーも2位に入っています。AIもどんどん進化していくであろう将来…「今後もなくならない職業」「これから必要とされる職業」に就いてほしいと望む保護者が多いのは納得の結果かもしれません。
そして3位には根強い人気のスポーツ選手、6位には教授・研究職が。どんな時代であっても、子どもが夢中なものを大きくなっても突き詰めていってほしいという思いも根強いですね!
・大きな夢を持って頑張るのも素晴らしいことだが、やはり安定しているのが一番いいから(50代 女性 製造業パート)
・信頼性があり、安定した将来設計ができるから(30代 男性 メーカー事務職)
・安定していて休みもしっかりあって体を壊しそうにないから(30代 男性 専業主婦)
・手に職をつければ、職場が変わっても生きていけるから(40代 男性 メーカーの技術職)
・これからは色々な職業がAIに取って代わられるようになると思うので、それを開発したり、動かす技術者になってしい(40代 女性 専業主婦)
・子ども自身が現在とても興味がある分野で、夢に向かって積極的に勉強している。好きなことを仕事にして欲しいと思う(30代 女性 専業主婦)
・今夢中になっているものを続けてほしい(40代 男性 工場長)
・自分がプロ野球のファンなので、男の子が生まれたらプロ野球選手を目指して欲しいなと思っていた。大変だけれど、夢や元気を与える職業について欲しい(30代 女性 専業主婦)
・自分が昔サッカー選手になるのが夢だったから(30代 男性 建設業)
・他人からも感謝され、経済的にも豊かになってほしい(40代 男性 営業職)
・子どもがなりたいと夢見ており、人を助ける立派な仕事だから。やりがいもあるから(40代 女性 薬剤師)
・しっかりとした仕事をしてほしいと思っているので(50代 女性 専業主婦)
・人の助けになるような仕事をしてもらいたい(40代 女性 専業主婦)
・心技体が鍛えられ、報酬も安定してそうだから(40代 男性 フリーランス)
・興味のあることを一生の仕事にしてほしい(30代 男性 旅行会社の企画)
・一つの事に没頭するタイプなので、大好きなことを一生懸命研究できる仕事が合っていると思う(40代 女性 秘書)
・人命救助に携わる素晴らしい仕事、国や人のために働いてもらいたい(40代 女性 高校教師)
・将来的にも消防士という職業がなくなることはないし、人を守れる強い子になってほしい(30代 男性 システム管理)
・主人が消防士。収入の安定性がある(30代 女性 専業主婦)
いっぽう、女の子の結果はこちら。女の子も1位はダントツの人気でした!
約21%を獲得した看護師が1位です。そして、注目すべきは7位まですべてが「有資格職業」。資格があることで、結婚や出産後も含め長く続けられる点が人気の理由のようです。
とくに「女性は出産を機に働きにくくなる」「ブランクがあると正社員として復帰するのが難しい」といったことを体験しているママもまだまだ多い昨今。
そのため、手に職をつけ、ライフステージの変化があっても働きやすく復帰しやすい職業に就いてほしいと願っているようです。
・女性が確実に経済的に自立していける数少ない職業だと思うから(40代 女性 介護職)
・高収入が見込めて、将来1人でも子どもを大学まで行かせることができる(50代 女性 パート事務職)
・この先も絶対になくならない職業だから。結婚や出産を経ても、また働けるから(30代 女性 事務職)
・病院、調剤薬局など就職先も多く食いっぱぐれない。そこそこの収入が見込める。結婚・出産後も働きやすい環境が整っている職場が多く、パートで働くとしても高時給が見込める(40代 女性 専業主婦)
・体を酷使する仕事ではないが給料が良い(30代 女性 看護師)
・お金に困らず安泰な職についてほしいから(20代 女性 専業主婦)
・ハードワークになりにくく、安定しているイメージがあるから(30代 男性 ゼネコン現場監督)
・企業の寿命は短命化する傾向にあり、そのような不安から解放させたいため(40代 男性 システムエンジニア)
・私の父も夫も医師として働いており、医師という職業の尊さを実感しているから(30代 女性 学習塾の事務)
・替えが効かない仕事についてほしいから(40代 男性 製造業の技能職)
・収入面でも安心できるし、仕事できる場所は多くあるし、男女関係なく対等な立場で仕事ができそうだから(30代 女性 専業主婦)
・資格を持っていれば就職に困らないから(40代 男性 学習塾責任者)
・手に職があった方が結婚、出産後も再就職しやすいから。実際、自分が再就職をするときに困ったので(30代 女性 飲食店パート)
・やりがいがあって子どもの未来のために貢献できる職業だと思うから(30代 女性 テレアポ)
・本人がなりたいと言っているので、ぜひ夢を叶えてほしい(30代 男性 システムエンジニア)
・公務員で女子でも安定している(30代 女性 ピアノ教師)
・国家資格でもあるし、自立して一人暮らしをする際にでも健康に気をつけて食事をとってくれそうなので(20代 女性 専業主婦)
・栄養士はいろんな場所で必要とされているから(30代 男性 医療従事者)
・自分がアレルギーで食べられないものが多いので、同じような子の役に立ちたいと言っていたから(30代 女性 救命救急士)
では逆にパパやママ自身は、子どもの頃どんな職業に就きたいと思っていたのでしょうか。子どもになってほしいランキングと比較して見ていきましょう。
パパがなりたかった職業には、「スポーツ選手」「ミュージシャン・芸能人」「パイロット」など、華やかで夢のある職業がランクインしていますね。
一方で、「スポーツ選手」「警察官」「エンジニア・プログラマー」など、男の子になってほしい職業と共通しているものもありました。
ただし、男の子になってほしい職業ダントツ1位の「公務員」は、パパがなりたかった職業ではランク外に。自分自身がなりたいかと、子どもになってもらいたいかは別問題のようです。
もちろん、夢や憧れを追いかけるのはとても素敵なことですが、続けることや叶えることの難しさを知っているからこそのリアリティがこの結果に反映されたといえるでしょう。
続いて、ママが子どもの頃なりたかった職業ランキングです。
「ケーキ屋さん」や「お花屋さん」といった子どもらしい夢も多いですが、女の子になってほしい職業である「保育士」「教師」「看護師」も上位にランキングしています。
子どもの憧れの仕事が、親の立場からもおすすめできる仕事であれば理想的ですね。
子どもをもつ500人のパパ・ママのうち、自分や配偶者・親族などと同じ業種や職種に就いてほしいと思っている人は12.6%と、少しさみしい結果となりました。
YESの理由は、こちら。
・自分も起業してみて、厳しい時もあるが、好きなように仕事できて幸福度が増したから(30代 女性 会社経営者)
・親族のほとんどが医療従事者。話を聞くと大変だけどとてもやりがいがあると言っていたので、そのような仕事についてほしい(30代 女性 専業主婦)
・現在、夫婦ともにシステムエンジニアをしており、仕事は忙しいが見合った収入を得ているから(30代 女性 システムエンジニア)
・OLからのお嫁さんになってほしい。自分もOLから主婦になり、今幸せだと思えるので(40代 女性 専業主婦)
・私自身が歯科助手の仕事をしていて、女性の多い職業なので結婚、出産後も働きやすい職種だと感じるから(30代 女性 歯科助手)
「自分自身の仕事が楽しい」「仕事に誇りをもっている」といった意見のほか、「身近な人がその職業に就いていてよい仕事だと感じるから」といった意見も多く聞かれました。
どんな仕事内容なのか、実際に働いている人がどんな様子なのかがわかる職業であれば、子どもにも自信をもって勧められるのかもしれませんね。
「子どもには自分の好きなことを仕事にしてほしい」そう思う反面、「かわいい我が子には苦労をさせたくない」という親心が垣間見えるアンケート結果となりました。
酸いも甘いも噛み分けてきたパパ・ママたちは、「楽しさややりがいも大事だけど、仕事ってそれだけじゃないんだよ」とついアドバイスしてしまいたくなるかもしれません。
とはいえ、幼児のうちはまずその子の好きなこと、得意なことを見つけてあげたいもの。出会いや体験といった機会を通して、子ども自身の「将来の夢」が膨らんでいくのではないでしょうか。
その夢が着々と育っていくかどうかは、その子次第。親は子どもの夢の芽を摘むことなく、一番身近なサポーターとして我が子の可能性を応援していきたいものですね。
調査主体:株式会社ビズヒッツ
調査対象:子どものいる全国の男女
調査人数:500人(女性356人/男性144人)
調査日:2020年10月24日~26日
調査方法:インターネットによる任意回答
ライター 河瀬 みこと
大学卒業後16年間、教育関連企業で編集・マーケティング業務を担当。第一子妊娠時に退職。その後保育士資格を取得。二児の姉妹を育てながら、編集・ライター業に邁進中。
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