私の名前はゆかり、35歳。
タワーマンションに住む会社員だ。
夫の翔太は5歳年下だが、彼の度を越したマザコンぶりに、私は長年悩まされている。
「おいゆかり、今日の昼頃、母さんがうちに来たらしいんだが、お前の家事のずさんさに怒ってたぞ」
「はあ!? お母さん、また勝手に上がり込んだの? そういうのやめてって言ったよね!」
「うるさいな! せっかくのタワマンなのに生活感があるんだよ! 母さんなら絶対に俺にこんな不自由な思いはさせないのに!」
ある日、夫の翔太がとんでもないことを言い出した。
「そうだ! そこまでお前が怠け者なら、いっそ母さんをこの家に呼んで同居するか? 母さんはパパと離婚して一人暮らしだし、俺も安心できる」
「はあ!? 許可できるわけないじゃない!」
「なんだと! お前のためを思って提案してやってるんだぞ!」
私が拒絶すると、翔太は激昂する。
しかし、私には同居を許可できない、もっと大きな理由があった。
「あの人が普段、どんな風にこのマンションで振る舞ってるか知らないの?」
「え…?」
「住民でもないくせに、住民用ジムに長時間入り浸ったり、エントランスラウンジに友達を呼んで騒いだり、迷惑かけまくってるのよ! もう管理組合でも議題に上がってて、次は不法侵入で訴えるって言われてるの!」
「ふ、不法侵入…!?」
「そんなお母さんを、本当にこのマンションに住まわせたいの?」
事実を突きつけられた翔太は、その場では引き下がった。
しかし、これで終わるはずがなかった。
数日後、翔太と義母はとんでもない計画を立てた。
「ご近所の方々に、ゆかりさんの悪口を吹き込んで孤立させちゃえばいいのよ。そうしたら、私たちにしか頼れなくなるわ」
「なるほど! ついでに母さんと同居するって言いふらしちゃえば、あいつも逃げられないな!」
二人は早速、マンションの住民たちに私の悪評を流し始めた。
しかし、その行動が、自分たちの首を絞めることになるとは知らずに。
一週間後、二人は勝ち誇ったように私に宣告した。
「そういうわけだからな。これからは母さんと仲良くするんだぞ」
「私、この家で同居するわよ。部屋の準備よろしくね」
「断ろうとしても無駄だからな。母さんが引っ越してくるのは、もう近所の人たちに知らせてある。外堀は埋まってるんだよ」
その自信満々な顔を見て、私は静かに、そしてはっきりと告げた。
「嫌です。離婚します」
「え…」
「あなたたちが近所の人に色々吹き込んだこと、全部私に筒抜けなのよ。普段から管理組合の集まりに顔を出して、ご近所付き合いもしてる私と、迷惑ばかりかけてるあなたたち。皆がどっちの味方をするか、分かりきってるでしょ?」
そう、彼らの悪評計画は、親切なご近所さんからの忠告で、全て私の耳に入っていたのだ。
私は離婚届を突きつけ、翌日にはその家を出て行った。
[pagelink link=https://oyako-heya.jp/articles/7690title=次の話] 出典:嫁子のスカッと漫画
イラスト:嫁子のスカッと漫画
※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。 ※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。 ※この物語はフィクションです。 (おやこのへや編集部)
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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