こんにちは。おやこのくふうライターの西方です。
子どもにとって睡眠が大切なのはわかっているけれど、5歳の子どもはとても元気!
昼寝をすると夜に寝ない、仕事の都合で寝る時間が遅くなってしまうなどの悩みを抱えている家庭も多いと思います。
実際に5歳の子どもはどのくらい睡眠をとっているのでしょうか。理想と実態をママ・パパへのアンケートをもとに解説します。
寝不足が子どもに与える影響や、睡眠リズムを整えるコツもあわせてチェックしておきましょう。
5歳頃になると昼寝をしなくても日中元気に活動できる子どもも多く、夜まとめて寝る生活リズムが基本となります。米国国立睡眠財団は、5歳(幼児)の1日の睡眠時間(昼寝を含む)として10時間〜13時間を推奨しています。
また許容範囲として、少なくとも8時間〜9時間を確保し、14時間より長くならないのが理想です。
参照:子どもの眠りの問題に気づく 教えてドクター!子どもの睡眠 5つの質問
実際に5歳の子どもはどのくらい寝ているのでしょうか。小学生以上の子どもがいるママパパを対象に、子どもが5歳の頃の睡眠時間についてアンケートを行いました。
お昼寝を含む1日の睡眠時間は「10時間程度」が37.8%と最も多く、次に「9時間程度」が24.3%、「8時間程度」が16.2%という結果になりました。
理想とされる10時間を確保できている子どもと同じぐらい、10時間に満たない子どももいるようです。
子どもが夜何時に寝ているか聞いたところ「21時台」が最も多い32.4%で、次いで「20時台」が27%、「22時台」が24.3%という結果になりました。
昼寝の有無や保育園からの帰宅時間も就寝時間に影響していそうです。
5歳の子どもが起きる時間は「7時台」が約半数の45.9%でした。次いで「6時台」が29.7%で、ほとんどの子どもが6時〜8時までに起きていることがわかりました。
保育園・幼稚園の登園時間から自然と起床時間が定まってくるとともに、就学に向けてもある程度早起きを心がけたい時期ですね。
お昼寝についての質問では、「お昼寝はしない」と答えた人が45.9%と最多!5歳になると約半数の子どもは、お昼寝をしなくても1日過ごせることがうかがえます。
一方でお昼寝をしている子の1日のお昼寝時間は30分〜2時間と幅があり、個人差が大きいよう。
5歳児の睡眠の悩みを聞いたところ、「特にない」という回答がもっとも多くなりました。赤ちゃんのころから悩まされる子どもの睡眠ですが、5歳ころになると落ち着いてくる子も多いよう。
その一方で、「寝かしつけに時間がかかる」「離れると起きてしまう」といった悩みを抱えているママ・パパもまだまだいるようです。
ほかに次のようなお悩みも。
「わかる!うちも!」と親たちから共感の声が聞こえてきそうです。
また、休日に保育園や幼稚園での日中の生活と同じように過ごすことは難しく、生活リズムが安定しないことも。小学校入学を見据えて早寝早起きを定着させたいところですが、一朝一夕にはいかないのが実際のところではないでしょうか。
アンケートをもとに、5歳の寝かしつけで親が実際にやった寝かしつけのコツを紹介します。
半数以上の人が実践しているのが「毎日決まった時間に寝かせる」こと。保育園・幼稚園が終わる時間や、親が仕事から帰宅する時間はだいたい決まってきますから、それにあわせて寝る時間を決めている家庭も多いでしょう。
時刻や時計の認識がついてくる頃なので、「〇時に布団に入るよ」などと声かけもしやすいですよね。
また、「寝る前にテレビやスマホを見せない」「寝る前は静かな遊びをする」といった寝る前の時間の過ごし方に気をつけている家庭も多くありました。よい睡眠の妨げになるといわれるブルーライトを制限し、子どもの気持ちを落ち着けるような過ごし方をすることで、自然と“寝るモード”に入りやすくなるでしょう。
そして、寝付くのに時間がかかる子どもや寝る時間が遅めのリズムになっている子どもの場合は、潔く「親もいっしょに寝る」のもアリ。親が一緒に寝てくれる安心感もあり、寝付くのが早くなることもあるかもしれません。子どもだけでなく親が寝るタイミングも含めて、睡眠や生活のリズムを考えたいですね。
いきなり規則正しい生活を身につけて睡眠時間を確保するのは難しいですが、睡眠不足が子どもに与える影響も見過ごせません。養護教諭経験もある筆者が、子どもの睡眠時間や睡眠に関する疑問にお答えします。
成長とともに1日に必要な睡眠時間は短くなり、特に昼寝の時間が減っていきます。5歳になると昼寝をせずに過ごす子どもも多く、夜まとめて寝る生活が基本となります。個人差はありますが、睡眠も含めた生活リズムが変化する時期であるため、子どもの成長にあわせてこれまでの生活習慣を見直すことも必要です。
また、成長ホルモンが分泌されるタイミングが整い、夜寝ている間に分泌されるようになるため、よく寝ることが体の成長のために大切だといえます。
何時に寝るかに加えて、何時間眠れているかにも注意しましょう。5歳の子どもに推奨される睡眠時間は10時間〜13時間ですので、登園などのことを考えて朝7時に起きるとすると21時までに就寝するのが理想です。
どうしても寝る時間が22時以降になってしまうという場合は、子どもが睡眠不足になってしまうかも。昼寝で睡眠を補う工夫や、夜寝るまでの生活リズムの見直しを検討しましょう。
理想的な睡眠時間を確保するには、早く寝て早く起きるという睡眠を含む生活のリズムを整えることが大切です。そのためには寝る時間だけでなく起きる時間も決め、朝日を浴びる、体を動かして遊ぶなど、体内時計を整える工夫をしましょう。
また、心理的なリラックスもよい睡眠につながります。ゆったりとお風呂につかって穏やかに会話をし、寝かしつけの際に背中をなでるなどのスキンシップをするのも効果的です。
こうした睡眠のための新たな工夫を取り入れる際は、一度にやろうとせず、毎日少しずつ変化をつけておやこで一緒に慣れていくようにするとよいでしょう。
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何歳になっても尽きない睡眠の悩み。仕事や家事と並行して寝かしつけを行うのは大変ですが、無限に体力があるのではと思える5歳の子どもにも睡眠は欠かせません。
今の睡眠や生活のリズムを見直すことから始め、睡眠不足が疑われる場合は何か睡眠時間を確保するための工夫を取り入れてみてくださいね。その際は少しずつ、おやこで一緒に続けることが大切です。
《調査概要》
・調査方法:インターネットによる調査
・調査時期:2023年1月26日~30日
・調査対象:小学生以上の子どもがいるママ
・調査対象者数:187名
ライター 西方 香澄
徳島で生まれ育ち、大学進学を機に神戸へ。養護教諭・児童発達支援など教育に従事したのち独学でライティングをはじめる。夫・1歳になった娘とクリエイティブな毎日をつくるため、現在デザインも勉強中。