インターネットや子育て情報では「情操教育が大切」と言われていますが、言葉は知っていても具体的に何をすればいいのか分からないママ・パパは意外と多いものです。
そこで保育士の経験を持つライターAkariが、情操教育の意味や具体例を紹介します!子どもの心や人間力を育むためにぜひ参考にしてみてください♪
そもそも「情操」とは、美しいものや素晴らしいものに触れて感動する心のこと。芸術的な感性はもちろん、愛情や思いやりなども含まれます。
情操教育とは、子どもの情操を育てる教育です。豊かな感受性を育てることによって、相手を思いやる気持ちや知的好奇心を伸ばします。
情操教育とは、感じたり想像したりする力を育む教育です。小さなことを感じることで新たな発見に気付けたり、痛みを感じることで相手の気持ちを想像したりすることができます。
さらに、自分の考えのもととなる価値観や倫理観、協調性を身に着けるためにも情操教育は重要。まさに心を育て、生きる力を育むために重要な教育と言えるでしょう。
情操教育は、大きく分けて以下の4つの領域に分かれています。アプローチする情操によって種類が異なるので、4領域をバランス良く経験できるようにしたいですね。
子どもの「どうしてこうなるの?」という知的好奇心を刺激し、広げていく教育です。自分の置かれている状況をよく観察し、知的に判断する能力をつけることを目指します。
知的好奇心が満たされる経験を積み重ねると、学ぶ楽しさを感じやすくなるメリットもありますよ。
相手を思いやる心や、善悪を判断する力を養う教育です。
良し悪しを自分で考えて行動する力や、協調性・社会性を身に着けられるので、集団生活にも順応できるようになるでしょう。
命を大切にする情緒を育む教育です。自分や家族・友だちはもちろん、動植物の命も大切に感じる心を育みます。
命の尊さを知って自分や相手を大切にすることで、相手を尊重したり尊敬したりする心まで養えるでしょう。
美しいものを見聞きし、美しいと感じられる心を育てる教育です。絵や自然、歌声やピアノの音に触れて、美しさを素直に感じる経験を積んでいきます。
豊かな感性や個性・想像力などが養われ、自己表現のセンスまで養われますよ。
情操教育を始めるのに、決まった時期はありません。子どもの様子を見てスタートすることが大切です。
発達や成長のスピードには個人差があるので一概には言えませんが、脳の発達が著しい幼児期から取り組み始めるのがおすすめ。
吸収する力に優れ、理解できる言葉も増えてくる時期なので、情操教育は幼児期から始めると良いでしょう。
もちろん、幼児期を過ぎてからでは遅いというわけではなく、子どもの興味や関心に寄り添いながら取り入れていきたいですね。
情操教育の具体的な例を紹介します。「教育」といっても、そこまで難しいものではありません。家庭で取り入れられるものを中心に紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
絵本を通して、さまざまな文化や世界に触れることができます。物語を聞くことで、想像力や創造力・感受性が高まります。
登場人物の気持ちを考えたり、読み終わった後に感想を伝えあったりすることも情操を育てるために有効です。
お絵描きや粘土遊びは、創造力を養うためにぴったりの遊びです。色の組み合わせによってきれいだと感じたり、自分の考えたものを表現しようとしたりして、豊かな心を育てます。
平面や立体など、さまざまな創造遊びを経験できると良いですね。
子どもの「なぜ」「どうして」に寄り添うことで、新たな発見の芽を大切にできます。考える力が育っている証拠として、ていねいに応えるようにしましょう。
自分が今どう思っているかについて目を向ける練習にもなるので、気持ちを言語化する機会は大切にしたいですね。
スポーツでは、達成感を得たり、成功体験を積み重ねたりすることができます。また、繰り返しの練習で忍耐力を養う経験としてもおすすめ。
サッカーやバスケットボール、野球などでの団体競技に参加すれば、協調性や社会性も高められますよ。
植物や昆虫を育てることは、命に触れること。自分や家族と同じように生きていることを伝えましょう。ときには死に触れることもあり、生死を考えるきっかけになります。
水族館や動物園へ出掛けることも、生き物に触れる経験としておすすめです。
おうちのなかに自然を入れることが難しくても、自然の中に身を置けば十分すてきな経験になります。季節の移り変わりを知り、動植物への愛情を育むきっかけとなるでしょう。
特に釣りは、生きている魚と食卓に並ぶ魚が頭のなかで結びつく貴重な機会となります。
テレビやインターネットではない生の芸術を体験することで、感性や表現力・情緒を養うことができます。
参加型のワークショップやリトミック教室などの子ども自身が表現することも、芸術に触れる機会としておすすめです。
季節の行事を通して、文化に触れて知的好奇心を育むことができます。季節の移り変わりを感じたり、行事の由来を知る機会として大切にしたいですね。
お墓参りに行くことも、命について考える良い機会となります。
情操教育そのものにデメリットは特にありませんが、取り入れ方には注意が必要です。子どもに押し付けるような方法ではなく、子ども自身が興味を持って取り組めるようにしましょう。
せっかくすてきな体験をしても、子どもが嫌な気持ちで経験してしまえば本末転倒。子どもの感情を無視して無理強いすれば、子どものプレッシャーにも繋がります。
興味を引き出す工夫も大切ですが、子どもの気持ちに寄り添うことも大切。特に関心が見られなければ、「今はまだタイミングが違った」と思って長い目で関わる姿勢が必要です。
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子どもの心を育て、感受性を豊かにする情操教育。大人も子どもも気負わずに、身近な経験から情操を育ててみてはいかがでしょうか。
ライター・保育士 Akari
0・1歳の子どもたちと笑い合い、3・4・5歳の子どもたちと語り合ってきた保育士経験を持つWebライター。おやこ生活に役立つ記事を発信していきたいと思います。コスメライターの資格取得を機に執筆を始めたので、美容Webサイトを中心に執筆中。
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