今回紹介する褒め方・叱り方のコツ。親だって完璧ではありませんから全部ができる必要はありません。 1段ずつ階段をあがっていける子育てを一緒に目指していきましょう。
子どもを褒めるときは、漠然と「いい子だね」というよりも、どんな行動が良かったのかを具体的に伝えましょう。例えば「お片づけが素早くできたね」「お友だちにおもちゃを貸してあげたの?優しいね」など、子ども自身が頑張ったことを言葉にすると良い行動が定着しやすくなります。 また、子どもの性格や得意なことを踏まえて褒めることも大切です。 恥ずかしがり屋の子には「ママに手伝ってもらわなくても一人で頑張ったね」と言葉をかけ、負けず嫌いの子には「最後まであきらめずに取り組めたね」と褒めるなど、その子に合った褒め方を見つけてあげましょう。
子どもが望ましくない行動をしたときでも、いきなり叱るのではなく、まずは頑張っている部分を褒めることから始めましょう。 例えば「こぼしてしまったけど、自分でお掃除を手伝おうとする姿はえらいね。次はもっと気をつけようね」といった具合です。 子どもの自尊心を傷つけずに行動を改善するには、叱る前の褒めるステップが大切です。 日頃からどんなに小さなことでも、子どもが良い行動をしたときは見逃さずに褒めてあげることが、叱るときに子どもに前向きに受け止めてもらえるコツです。
子どもの行動にカッとなってしまったときは、感情的になって大声で叱るのは避けましょう。一呼吸置いて、落ち着いてから子どもと向き合います。 そして「そんなことするなんて、ママは悲しい気持ちになったよ」など、子どもの気持ちに寄り添いながら冷静に伝えるようにしましょう。 感情的に叱ってしまうと、子どもは叱られた内容ではなく、ママやパパの怒った表情や声の大きさばかりが印象に残ってしまいます。 怒りが収まってから、穏やかに話をするようにしましょう。
子どもを叱るときは、長々と説教するのではなく、端的に「そこに座っちゃダメだよ」「叩いたらケガをするからやめようね」とわかりやすい言葉で伝えることが大切です。 子どもの集中力は長くないので、叱るメッセージはシンプルに心に響くものにしましょう。 また、叱った後はきちんとフォローするのを忘れずに。 「〜はダメだけど、○○はすごくよくできたね」と、子どもの頑張りを認めてあげると、叱られたショックもやわらぎます。
特にきょうだい喧嘩の際によくあるのが子どもが感情的になっているときに、一方的な声掛けをしてしまうことです。まずは子どもの気持ちを受け止めることが大切です。 「悔しかったんだね」「嫌な思いをしたんだね」と共感の言葉をかけ、子どもの感情が落ち着くのを待ちます。 そして、子どもの気持ちを十分に聞いた上で、𠮟るポイントを伝えてあげましょう。 子どもの気持ちに寄り添い、問題解決のために導いてあげることが、信頼関係を築くポイントです。
子育ての原則は、褒めることを多くし、叱ることは必要最小限に抑えることです。子どもを見る目を肯定的にして、良いところを積極的に褒めるクセをつけましょう。 そうすることで、子どもは自己肯定感を高め、自信を持って行動できるようになります。 一方で、社会のルールやマナーは、子どもの発達に合わせてきちんと教えることも忘れないでください。
子どもを褒めるときは具体的に、叱るときは冷静に短く、子どもの気持ちに寄り添いながら行動の改善点を伝えること。そんな褒めると叱るのバランスを大切にしながら、子どもの成長を見守っていきたいですね。
ライター/監修:でん吉(保育士)
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