
私の家は昔、本当に貧しかった。高校を卒業した私は、迷わず就職の道を選んだ。「弟の達也が大学に進めるように、私がいっぱい稼ごう!」そう心に誓い働いた。大好きな弟の未来のためなら、どんなに仕事が忙しくても頑張れる。当時は本気でそう思っていた。
月日が経ち、弟から連絡が来た…

ついに弟が結婚するんだと胸が熱くなり、結婚式に行くよと返信したのに、一向に詳細の連絡が来ない。不安になって電話をかけると、弟の口から出たのは「とにかく来ないで!」という冷たい言葉。昔から自分の気分で家族を振り回す子だったけれど、…一体どういうことなのだろうか。
結婚式の3日前になり、私は居ても立ってもいられず実家に向かった。

玄関には弟の靴が。「本人に直接話が聞ける!」と部屋のドアを開けると、そこにはのんきに寝そべる弟の姿があった。電話の真意を問い詰める私に、「お姉ちゃん忙しいんでしょ?無理しないでほしいんだよ」と、トゲのある言葉を返してきた。その冷え切った目を見て、私の中の違和感は確信に変わった。

「弟の晴れ舞台にはどうしても行きたい」必死に訴える私に、弟は「恥ずかしいんだよ」。言葉を失う私に向かって、弟の暴言は加速する。「お姉ちゃんは俺と違って高卒だろ。しかもいまだに独身!そんな可哀想な女を、紹介したくないんだよ!」……頭を殴られたような衝撃だった。私が「あなたの大学費用のために働いたの!」涙ながらに訴えても、弟は鼻で笑った。「言い訳はやめろ。大学に行きたい奴は奨学金で行く。恩着せがましいわ」。

さらに弟は、婚約者の実家が金持ちで父親が社長であること、彼女が自分よりいい大学を出ていることを自慢し始めた。私の犠牲の上に成り立った自分の学歴を盾に、まさかここまで残酷なマウントを取ってくるなんて。

「俺が大学卒業した時点で、お姉ちゃんは用済み。迷惑だから絶対に結婚式に来るなよ!」勝ち誇ったような顔で言い放たれた言葉。私の38年間の人生と、弟を想ってきたすべての努力が、この男にとってはただの「便利で用済みな道具」でしかなかったのだ。

イラストレーター名:七峰 おやこのへや編集部
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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