「本好きの子」はなぜ伸びる？学力と心を育てる「冬の絵本」の選び方とおすすめ4選【保育士監修】

本好きの子が伸びるわけ

「絵本を読む習慣が、子どもの語彙力や読解力を育てる」という話は、きっと多くの親御さんが耳にしたことがあると思います。 実はこれ、単に国語が得意になるだけでなく、すべての学力の土台を作ることにもつながるんです。 なぜなら、豊富な語彙力があってこそ、学校の授業や教科書の内容を正しく理解できるからです。

また、読み聞かせはおやこのコミュニケーションを深める大切な時間でもあります。 絵本を通じてたくさんの言葉に触れ、それについて会話を交わすことで、子どもは「覚えた言葉」を「自分の言葉」として使いこなせるようになっていきます。

さらに、おやこでじっくり絵本の世界に浸る時間は、脳科学の視点からも良い影響があることがわかっています。大好きなおうちの方と過ごす安心感が、子どもの情緒を安定させ、自己肯定感を育むのです。

「自分は愛されている」という自信こそが、新しいことを学ぶ意欲や能力を支える一番の栄養です。 幼児期からの絵本習慣、ぜひ大切にしていきたいですね。

冬の絵本がおしえてくれること

おやこで絵本を読み、共通のイメージを持つことで、一緒に感動したり、想像したり、共感することができ、かけがえのない思い出になります。

また、日本の冬は、行事、食べ物、風景など、さまざまな魅力が詰まっています。 さらに、絵本を通じて冬の風物詩を知ることで、子どもたちは知識や学びを深めることができます。

季節を感じる

冬の寒さや雪、霜など、普段とは異なる自然の姿を絵本で知ることができます。 そして、子どもは冬の不思議に興味がひきたてられるでしょう。

冬の行事を知る

お正月、節分など、冬ならではの行事を扱った絵本は、行事の由来や楽しみ方をおやこで学ぶきっかけになります。文化の継承にもなるでしょう。

動物や人々の暮らしを知る

冬眠する動物や寒い地域での暮らしを描いた絵本は、子どもにとって新しい発見の連続です。 「冬になるとクマは眠るんだね」「寒い国の人はどんな服を着ているの？」といった好奇心を引き出します。

年齢別おすすめの絵本

3歳向け

「あかたろうの1・2・3の3・4・5」作・絵： きたやま ようこ

鬼についてのイメージを共有できる絵本です。 でも、この絵本に出てくる「あかたろう」は全然怖くない鬼です。

また、子どもの成長を想像できたり、家族の温かさも味わったりすることができます。

4歳向け

「10ぴきのかえるのふゆごもり」　作: 間所ひさこ、絵：仲川道子

カエルの冬の過ごし方や冬眠について知ることができます。 10匹のカエルが力を合わせて工夫を重ね、冬を楽しむ様子が描かれています。

冬の厳しさを乗り越える姿に、エネルギーを与えてもらえる一冊です。

5歳向け

「ゆき」作・絵：おな　のりえ

この絵本は、雪の気配や子どもの期待感を鮮やかに描写しています。 雪の訪れに対するそれぞれの家族の姿が、日本の冬を象徴し知らせてくれるようです。

また、雪遊びの楽しさが生き生きと表現されており、子どもたちは共感しながら雪への興味を引き立てられることでしょう。

6歳向け

「手袋を買いに」　作・絵：新美南吉

雪に覆われた美しい情景が描かれ、心温まる物語が広がる絵本です。 自然の美しさが目に浮かぶようで、初めて雪を見る子狐の驚きや喜びが愛おしく感じられます。

親狐の愛情深い思いやりが心に響くので、親御さんにもおすすめです。

まとめ

冬の季節感を楽しむ絵本は、冬の魅力や自然について学ぶことができます。 おうちで過ごす時間はおやこで絵本を読み、心をほっこりさせながら過ごしましょう。

冬の絵本は、季節感を感じさせるだけでなく、さまざまな感情や経験をおやこで共有することができます。 年齢に応じたおすすめの絵本を参考に、ぜひこの冬はおやこで素敵な絵本との出会いを楽しんでください。

絵本の世界に浸りながら、心温まる思い出を作ることができるでしょう。

監修/ライター：オオイシ（幼稚園教諭二種・保育士・チャイルドカウンセラー）