私の名前はゆり子。
秘書として10年以上働く会社で出会った夫、浩司との離婚を決めた。
「おばさん、聞いたよ。パパと離婚するんだって? だったらこの家から出ていってよ!」
離婚を決めた途端、夫の連れ子である18歳の恵ちゃんが、私を追い出そうとしてきた。
「恵ちゃん、何言ってるの? 出て行くのは、あなたと浩司さんよ」
「はあ!? この家、パパのでしょ!」
「なんだ、知らないのね。実はこの家、私の家なのよ」
私が秘書として勤める会社のしげる社長の紹介で、家の名義もローンも、全て私になっている。
それを知らなかった二人は愕然とした。
「やだ! ここ大学も近いし、部屋の間取りだって気に入ってるの! ここから引っ越したくない!」
「お前、一人暮らしになるのにこんな広い家必要ないだろ!」
泣きわめき、食い下がる二人だったが、私は彼らを家から追い出すことに成功した。
離婚届も提出し、これでやっと平穏な日々が…と思っていた矢先、会社で上司から浩司の様子を聞かされた。
なんでも、離婚のショックで心労がたたり、会社を休んでいるらしい。
「夫が妻を一番愛さなくてどうするって話ですよ。あんな責任感もない男、別れて正解です」
上司からの評価も下がっている元夫に、私は内心笑いが止まらなかった。
それからしばらく経ったある日。
私が秘書を務める、しげる社長の様子がいつもと違うことに気づいた。
「社長、どうかなさったのですか? 何か悩み事でもあるようなお顔ですが」
「おお、ゆり子さん。いや、大したことじゃないんだよ。ただ、家が急に雨漏りするようになっちゃってさ。直すのに一週間かかるって言われてね」
「大変じゃないですか。ではその間、奥様とどこで寝泊まりしようか悩まれてたんですか?」
「その通り。無難に考えればホテルなんだろうけど、出費が痛いよね」
いつも質素な暮らしをされている社長ご夫婦。私は、ある提案を申し出た。
「そういうことでしたら社長、奥様と一緒に私の家に泊まられてはいかがですか?」
「え…」
「実は、つい先日離婚したんです。誰もいない家が少し寂しく感じてたところなので、来てくださると気持ちが紛れます」
私の申し出を、社長はとても喜んでくれた。
その日の夜、社長と奥様のまきさんが、私の家に泊まりに来てくれることになった。
出典:嫁子のスカッと漫画
イラスト:嫁子のスカッと漫画
※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。 ※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。 ※この物語はフィクションです。 (おやこのへや編集部)
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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