その後、私と大輔は離婚した。
私は、お互いの両親を集め、事の経緯を全て話した。
幼い頃から家族ぐるみの付き合いだった両親たちは、自分のことのように怒ってくれた。
「あいつ、一度痛い目を見ないと分からないのか!」
「本当よ! 何か仕返しでもしなくっちゃ!」
そこで私は、ある計画を提案した。
「あの…、まなみのご両親を、ここに呼んでもらえますか?」
数ヶ月後。
私と、私の両親、大輔の両親、そして、まなみの両親。
私たちは、ハワイ行きの飛行機に乗っていた。
そう、これから始まる、二人の結婚式に、“列席”するために。
「新婦様のお父様、バージンロードへお越しください」
「…新婦に、父はいません」
「え…?」
「では、式の途中で歌う賛美歌の練習を…」
「それも結構です。あの二人のために歌う歌なんて、一曲もありません」
ハワイの結婚式場。
私たちの盛大な復讐劇が、幕を開けた。
まなみの父親は、バージンロードを歩くことを拒否。
私たちの母親たちも、賛美歌を歌うことを拒否。
そして、式が始まると、二人はさらに信じられない光景を目の当たりにする。
「ねえ大輔、ゲストの席、誰も来てないんだけど…」
「はあ!?」
そう、あれほど招待状を出したにも関わらず、新郎新婦の席に、招待客は一人もいなかったのだ。
私たちは、この日のために、全ての共通の友人に、事の真相を伝えておいた。
誰もいない客席、誰の祝福もないバージンロード。
二人の結婚式は、異様な雰囲気のまま進んでいった。
「だからって、結婚式をぶち壊すなんて、最低じゃないか!」
全てを無視され、ついに大輔が声を荒げた。
「最低なのはどっちよ。浮気をして、奥さんを傷つけて。それ以上にひどいことなんてないわ」
「子供の晴れやかどでを祝うのが、親の務めじゃないのかよ!」
「ふざけたことを言うな! 俺たちには、浮気をするようなふとどき者の娘なんていない!」
「そうよ! 平気で奥さんを裏切れるような男のことも、息子としてなんて断固認めない!」
六人の両親は、次々と二人を勘当し、縁を切ることを宣言した。
「というわけで、私、あんたたちとは縁を切るから。もう二度と関わってこないでちょうだい」
私も、そう言い放った。
「待ってくれ! 謝るから! 置いて行くな!」
その後、二人の所業は会社にも知れ渡り、大輔は左遷の危機に。
私は二人に慰謝料を請求し、ハワイでの結婚式の費用も重なって、二人の生活は困窮しているという。
私は今、実家に戻って暮らしている。
私を大切に思ってくれる、六人の「本当の家族」に囲まれて、これからはもっと幸せに生きていきたい。
ある会社の社員食堂で働いている主人公。
同僚にも恵まれて毎日楽しく働いていたのですが、ある悩みがあって…。
[pagelink link=https://oyako-heya.jp/articles/17771 title=次の話] 出典:嫁子のスカッと漫画
イラスト:嫁子のスカッと漫画
※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。 ※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。 ※この物語はフィクションです。 (おやこのへや編集部)
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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