【後編】ウチの電気を盗電する泥ママの結末

【後編】ウチの電気を盗電する泥ママの結末
今回は「ウチの電気を盗電する泥ママの結末」を紹介します。 主人公は田舎町に住んでいる主婦です。 近所の人たちとはお裾分けをしあい、良好な関係を築いていたのですが…。

「うちの家電が!」怒鳴り込んできた隣人。しかし、それはとある秘策が…

数日後、私はある準備を整え、作戦を開始した。

それから30分後、ノリコさんが血相を変えて我が家に怒鳴り込んできた。

「アケミさん! どういうことか説明しなさい!」

「あらノリコさん、こんばんは。そんなに慌ててどうされたんですか?」

「どうでもいいの! 30分ぐらい前から、うちの電化製品が次々と壊れたのよ! 冷蔵庫も、電子レンジも!」

「へえ、そうなんですか。そんな珍しいこともあるんですね」

「そうなんですかじゃなくて! 絶対あなたたちの仕業でしょ!」

私が知らぬ存ぜぬを突き通すと、ノリコさんは「証拠もないのに!」と喚き散らす。

そこで私は、彼女を家の裏へと案内した。

「心当たりはありますよ。これです」

「な、何を…これ、電圧変換機です」

暴かれる隣人の悪事…

「電圧? だからそれが何なのよ!」

「日本の家電は、ほとんどが100Vから200Vにしか対応していないんです。でもこの機械は、繋がっている先だけ、電圧を300Vにできるんですよ」

「は…?」

「まあ、うちの家の話ですし、ノリコさんちの家電が壊れたのとは、関係ないかと思いますけど…」

「あんたのせいよ!」

私の挑発に乗ったノリコさんは、自ら白状した。

「そのなんちゃら変換機に刺さってる電源コードは、うちに繋がってるの! だから、家電製品が壊れたのはあんたのせいよ!」

その時、ノリコさんの後ろに、彼女の旦那さんが現れた。

「何かもう、やめるんだ、あなた。ひどいのよ、アケミさんたら…」

「ここまでのやり取り、聞いてたぞ。お前、お隣の電気を盗んでたのか」

「ち、違う! ちょっと借りてただけよ!」

「電気を借りるなんて、バカな話があるか!」

ノリコさんの旦那さんは、その場で警察に通報。

ノリコさんは、窃盗の現行犯で連行されていった。

全てを失ったお隣さんの末路

その後の警察の調べで、ノリコさんはうちの電気だけでなく、ご近所の畑から野菜を盗んだり、水道水を盗んだりと、数々の余罪が発覚した。

結果、彼女は執行猶予付きの有罪判決を受け、総額1000万円の損害賠償を請求された。

当然、旦那さんとは離婚。

一人息子の親権も取られ、今は借金と養育費の支払いに追われ、日雇いのバイトで食いつなぐ生活をしているらしい。

ノリコさんがいなくなり、私の日常には、また平和が戻ってきた。

次にお隣に引っ越してくる人は、まともな人でありますように。今度こそ、仲良くできたらいいなと、心から思っている。

※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。 ※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。 ※この物語はフィクションです。 (おやこのへや編集部)

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監修者

おやこのへや編集部

心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。

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