音楽の巨匠、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンは、1770年にドイツで生まれました。
当時人気を博していたモーツァルトに倣い、父親からは「第2のモーツァルト」を目指すよう、非常に厳しく苛烈な英才教育を受けていました。 ときには夜中に叩き起こされてレッスンを受けることもあったほどです。
そんな環境でもベートーヴェンは才能を発揮し、幼いながらも宮廷音楽家となって家族を支え続けました。
20代後半、順風満帆に見えたベートーヴェンを襲ったのが、音楽家にとって致命的な難聴でした。 32歳の時に記された「ハイリゲンシュタットの遺書」には、当時の深い絶望の心情が綴られています。
しかし、この遺書の真意は「自分の使命である芸術音楽を成し遂げずには死ねない」という、音楽に対する強い使命感と決意でした。
この決意を機に、1804年からは10年間で「傑作の森」と呼ばれる名曲を次々と生み出しました。 聴力を失ってから作られた「交響曲第5番 運命」は、彼の不屈の精神を象徴する作品です。
ベートーヴェンの功績は楽曲だけでなく、音楽家の地位を向上させたことにもあります。 ベートーヴェンは貴族に依存する働き方を嫌い、自分で演奏会のチケットを売ったり、作曲した音楽を貴族に持ち込んで買ってもらったりする独自の活動スタイルを確立しました。
彼はその後、貴族と収入や創作環境を保証する「スポンサー契約」を結ぶことで、音楽家が貴族と対等な立場で活躍できる道を開いたのです。
波乱万丈な生涯を送ったベートーヴェンは「気難しい」といった評価もありますが、ワイン好きで読書家という人間的な側面もありました。
ぜひおやこで彼の生涯について語り合ってみてはいかがでしょうか。
(おやこのへや編集部)
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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