昨年の年末年始、久しぶりに実家に帰省したときのことです。 玄関を開けるなり、母が「これ見て!」と私をリビングへ引っ張っていきました。
母が指さした先にあったのは、リビングの真ん中に積まれた「発泡スチロールの山」。 私が呆気にとられていると、母が「お父さんがね、これを作ったのよ」と嬉しそうに教えてくれました。
一見すると「…クリスマスツリー??」と思うような白い塊でしたが、よく見ると発泡スチロールを丁寧に削り出して作った、精巧な「家型オブジェ」だったのです。
ライトアップまでされ、まるで小さな街並みのよう。 まじまじと見つめていると、父が照れくさそうに「去年のクリスマスに作ろうと思ったけど、忙しくて今になった」と笑って出てきました。
時期外れの大作に苦笑いしつつ、父に促されてその「家」の中を覗き込むと、私は言葉を失いました。
そのオブジェの中に私が子どものころのおもちゃや手紙が整理されて入っていたのです。 まるでタイムカプセルのような仕掛けでした。
何十年も前の自分の文字や絵に再会し、懐かしさと嬉しさで胸がいっぱいになりました。 また、私の思い出をここまで大切にしてくれていた父の深い愛情を感じ、思わず目頭が熱くなりました。
次回帰省するときには、どんな新作が待っているのか今から楽しみでなりません。
(男性/58歳/会社員)
慌ただしい年末年始だからこそ、こうした笑えるハプニングは鮮やかな記憶として残りますよね。 皆様もどうぞ、思い出に残る良い帰省の時間をお過ごしください。
※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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