なぜ必修化？小学校プログラミング教育の目的と文科省の指針

プログラミング教育が必修化された背景と目的

現在、第4次産業革命の進展により、高度なITスキルを持つ人材が不可欠となっています。しかし、日本は諸外国に比べてその人材が圧倒的に不足しており、経済産業省の予測では、2030年には約79万人ものIT人材が不足するとされています。これに対応できる人材を育成することは、日本にとって急務といえます。

また、変化の激しいグローバル社会で求められる問題解決能力や論理的思考力を高めるためにも、プログラミング教育は効果的だとされています。この教育の目的は、全ての小学生をプログラマーにすることではありません。

あくまでプログラミングを体験的に学ぶことで、論理的思考や問題解決能力といった「プログラミング的思考」を身につけることにあります。

小学校におけるプログラミング教育は、特別な時間を設けるのではなく、算数や理科といった各教科の学習の中に取り入れていくことが想定されています。

例えば、算数の授業でプログラミングを使って正多角形を作図するといった方法が挙げられます。

このように各教科の学習と関連付けて導入することで、先生に専門的なスキルがなくても、また授業時間数を増やさなくても対応できる仕組みになっています。なお、各教科に取り入れるか、それとも独立した時間を設けるかといった具体的な運用については、各学校の判断に任されています。

プログラミング教育の必修化は、お子さまの将来に必要な「思考力」を育むためのものです。保護者の方も、この機会に子どもと一緒にプログラミングに触れ、新しい学びへの理解を深めてみてはいかがでしょうか。

（おやこのへや編集部）