家庭教育アドバイザーのTERUさん解説のもと、子どもの朝の準備を早く楽にする方法を考えるシリーズ第1弾。
子どもの朝の準備が遅いと悩んでいる家庭にまず試してほしい6つの方法を紹介します。
保育園や幼稚園、小学校に通う子どもの朝の準備は時間との勝負ですよね。
着替えや朝食、歯磨きなどなど…「早くしようね」などと言ってもなかなか準備が進まず、しまいには時間がないのに遊び始めてしまうことも…。
そんな子どもの朝の準備を少しでもスムーズにするために試してほしい6つの方法を紹介します。
子どもとどっちが準備をするのが早いか勝負する方法です。
「お母さんと競争!」などと声をかけ一緒に準備をしてみましょう。ゲーム感覚で準備に取り組んでくれるかもしれません。
子どものやる気を引き出すテクニックでも紹介した、選択肢を出して子どもに選ばせる方法です。
たとえば着替えがなかなか進まない子どもに、「〇〇ちゃん、この赤いズボンと青いズボン、どっち履く?」と聞いて選んだ方を手渡します。すると子どもは自分で選んだことで着替えが“自分ごと”になり、そのままスムーズに着替えてくれることが多いです。
これは着替え以外の生活行動にも比較的有効な方法です。
ストップウォッチやタイマーを使って時間を測りながら準備に取り組んでもらう方法です。
朝食後の準備に時間がかかる子どもなら、朝食を食べ終わったらストップウォッチやタイマーを見せて「歯磨きとお着替えとカバンの準備、何分で終わらせる?」と聞きましょう。
子どもが「15分」などと宣言したら、間髪をいれずに「よーい、どん!」とタイマーをスタート。おやこ・きょうだい競争と同じくゲーム感覚で頑張ってくれる子が多いですよ。
準備が早く終わったら家を出るまでの時間に好きなおもちゃで遊べるルールを作るなど、準備が終わったら楽しいことがある流れを作る方法です。
これが定着すると、いちいち声かけをしなくても朝の準備に取り組んでくれるようになるかもしれません。
ただ、そもそもルールに構わず好きな遊びをしてしまう子には効果がなかったり、結局遊びをやめたくなくて家を出る前に揉めたりする可能性もあります。 採用するかどうかは慎重に考えましょう。
正攻法ともいえるのが朝の準備チェックリストを作る方法です。
子どもは自分ができたことが見える化されているとうれしいですし、自分で進捗を把握しながら取り組めるので自立の面でも効果があります。
紙やホワイトボードに朝の準備を書き出して一覧にし、見えるところに貼り出します。そしてリストの項目が終わったらチェックをつけたりマグネットを移動したりしてどこまでできたかがわかるようにしてあげましょう。
毎日同じリストを使って同じ順番で取り組めば習慣化しやすいですね。
こちらは前日にできる方法。 寝る前に子どもと一緒に翌日の準備をする習慣をつければ、子どもも大人も忙しい朝の負担が軽くなります。
子どもにとって、朝の支度が前日自分がやったことの続きになるので主体性を持って動いてくれる可能性が高くなります。「朝の準備セット」として一つのカゴに服やカバンなど準備に必要なものを入れておくのもおすすめです。
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いかがでしたか?今回紹介した6つの方法は、どれも一般的にこういった場面で効果があるといわれるものばかりです。子どもの朝の準備に悩んでいてまだ試していないものがあればぜひやってみてください。 そして次回は、これらの方法を試しても効果がない、朝の準備が遅くて困っているという人向けに、TERUさんおすすめのとっておきの方法を紹介します。
家庭教育アドバイザー TERU
幼児教育の講師。 1000人以上の子どもたちと関わってきた経験をもとに、0~12歳の保護者向けに知育、育脳、子どもとの接し方など家庭教育情報を発信している。登録者8万人超のYouTubeでは"子どもを成長させる"実践的な子育て動画を配信中。
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ライター 西方 香澄
徳島で生まれ育ち、大学進学を機に神戸へ。養護教諭・児童発達支援など教育に従事したのち独学でライティングをはじめる。夫・1歳になった娘とクリエイティブな毎日をつくるため、現在デザインも勉強中。
朝はどうしてもバタバタして、子どもにイライラしてしまいます。