子どもが「貸して」を言えず焦る親へ!保育士が教える“たった1つの声かけ”でおもちゃの取り合いゼロに

子どもが「貸して」を言えず焦る親へ!保育士が教える“たった1つの声かけ”でおもちゃの取り合いゼロに
公園の砂場でお友だちのおもちゃを無言で取ってしまうわが子。 親としては、ハラハラして「貸してって言うんだよ」と、つい口を出してしまいます。 でも、子どもは言葉で教えられるよりももっと深く、心で学んでいきます。 おやこの間で、あるいは夫婦の間で、日常的に交わされる「貸して」「どうぞ」の温かいやり取り。 そのお手本こそが、子どもの社会性を育む、最高の教科書になるのです。
目次

1. なぜ、子どもにとって「貸し借り」は難しいのか

幼い子どもにとって「自分」と「自分以外のもの」の境界線は、まだ曖昧です。 特にお気に入りのおもちゃは、まるで自分の体の一部のような、とても大切な存在。

それを手放すことは、大人には想像できないほどの不安や抵抗感を伴います。 また「貸す」という行為には「相手を信頼して、また自分の元に戻ってくるのを待つ」という、高度な社会性が求められます。

「貸して」と言えない、言わない。 その背景には子どもの発達段階における、ごく自然な心の動きがあるのです。

2. 最高の練習相手は、パパとママ

お友だちとの貸し借りが難しいのなら、まずは一番安心できる家庭の中で練習を始めましょう。 最高の練習相手はもちろん、パパとママです。

親がお互いに楽しそうに貸し借りをする姿を見せてあげます。 「パパ、その本面白そうだね。読み終わったらママに貸してくれる?」「いいよ!どうぞ」

子どもはその様子を見て「貸し借りって、なんだか楽しそうだな」と、ポジティブなイメージを心に蓄積していきます。

3. 「気持ちのいい貸し借り」の実況中継

さらに、そのやり取りに気持ちを乗せて実況中継してあげると効果は倍増します。 パートナーから何かを借りたときに、お子さんに聞こえるように、こう言ってみましょう。

「わあ、パパが貸してくれたよ。嬉しいなあ、ありがとう!」

お子さん自身があなたにおもちゃを貸してくれたときも同じです。

「おもちゃを貸してくれてありがとう。ママ、これで遊べて、とっても楽しい気持ちだよ」。 貸したり借りたりすると、相手も自分も温かくて嬉しい気持ちになる。

その体験が、子どもの心に人と関わることの喜びを教えてくれます。

4. 子どもの「所有権」を、まずは、しっかり認めてあげる

じつは上手に「貸せる」ようになるためには、まず、その子の「所有権」を親がしっかりと認めてあげることが不可欠です。 もし、お子さんが「イヤ!」と言ったときは、その気持ちをまずはそのまま受け止めてあげましょう。

そのワンクッションが、子どもの頑なな心を少しだけほぐしてくれます。

5. 言葉は、後からついてくる

「貸して」「どうぞ」という言葉そのものを、無理やり言わせる必要はありません。 大切なのはその言葉が生まれる前の、気持ちのやり取りです。

家庭の中で、気持ちのいい貸し借りの経験を何度も何度も積み重ねていく。 その中で、子どもはどうすれば自分も相手も気持ちよく過ごせるかを体で学んでいきます。

そして、そのやり取りにぴったりの便利な言葉が「貸して」と「どうぞ」なのだと自然に気づいたとき。 お子さんは、自分の言葉としてそれらを口にするようになるのです。

まとめ

お友だちとおもちゃの取り合いをしているわが子を見ると、親としては焦ってしまいますよね。 でも、社会性は、一朝一夕に身につくものではありません。

家庭という、一番安心できる場所で親が愛情と少しの忍耐をもってそのお手本を見せ続けること。 その一つひとつが、お子さんの心に人と関わることの喜びを教えてくれるのです。

ライター / 監修:でん吉(保育士)

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執筆者

保育士 でん吉

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