義実家は極寒の地域にあり、家の中でも白い息が出るほどの環境です。 当時、1歳になったばかりで、つたい歩きを始めた娘を連れて帰省したときのことでした。
赤ちゃんがいるのだから、さすがに部屋を暖かくしてくれているだろう…。 そう信じて到着した私を待っていたのは、暖房器具がまさかの「こたつ」だけという過酷な状況でした。
「寒かったら上着を着せてね」と言う義母と義祖母。 そして「こたつに入っていれば暖かいぞ」と言う義父。
しかし、ようやく動けるようになった娘はお構いなしです。 モコモコして動きにくい上着を嫌がって泣き、じっとしているこたつからも出たがり、冷え切った部屋中を歩き回ろうとします。
娘の手足が冷たくなっているのに気づき、たまらず私が「暖房をつけてほしい」とお願いしたのですが…。 義父がしぶしぶスイッチを入れたのも束の間、少し部屋が温まると「暑い!」と不機嫌に。 義母も「ほら、お父さんもこう言ってるし、やっぱりこたつで十分よ(笑)」と笑いながら、すぐに消してしまったのです。
私は焦りながら、嫌がる娘になんとか上着を着せたり、脱走するのを捕まえてはこたつに入れたりして必死に過ごしました。
しかし、到着から数時間後のことです。 娘は寒さに負けず、相変わらず部屋の中を動き回っていました。 私も諦めず娘を追いかけていたのですが、ふと娘を抱き寄せた瞬間、ギョッとしました。
楽しそうに遊んでいる娘の唇が紫色に変わっていたのです。 驚いて手を握ると、指先もまるで氷のように冷え切っていました。 本人はまだ遊びたがっていましたが、どう考えても体が冷え切っている状態です。
私は義父母に構わず急いで暖房を最大にし、娘を自分の上着の中に入れるようにして必死に温めました。 あのとき、無邪気に笑う娘の唇の色が悪くなっていた光景は今でも脳裏に焼き付いています。
その後、体を温めたことで娘の唇の色も戻りましたが…。 この一件を機に、寒い時期には義実家へ帰省しないと心に決めました。
(女性/38歳/会社員)
結婚後、義実家との関係に戸惑うことは決して珍しくありません。 小さなすれ違いが大きなわだかまりにならないよう、日々のやりとりを丁寧に重ねていきたいですね。
みなさんも自分の気持ちを大切にしながら、少しずつ良い関係を築いていけますように。
※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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