心理学者のバンデューラが提唱した「自己効力感」を高める上で、最も重要な要因は「成功体験」であるとされています。
この力を育むためには、保護者が先回りして失敗を避けるのではなく、あえてお子さまが課題や問題に直面する機会を見守ることが大切です。 自力で課題を解決し、「自分で乗り越えられた」という実感を持つことが、揺るぎない自信へと繋がります。
たとえ失敗したとしても、保護者が「努力を認める」「励ます」「信じる」という姿勢を言葉にして伝えることで、自己効力感を高めることが可能です。 この力は一度の体験で身につくものではないため、お子さまが少しずつ「できた!」という実感を積み重ねていけるよう、発達に応じた適切な難易度の課題を用意する配慮も忘れないようにしましょう。
成功体験を積むのと並行して、「称賛」も自己効力感を高める重要な要素となります。
褒める際は、試合の結果といった目に見える成果だけでなく、そこに至るまでに費やした努力や工夫に着目し、具体的に分かりやすく伝えましょう。 そうすることで、子どもは「親が自分のことを見てくれている」と実感し、安心感を得ることができます。
一方で、親が厳格すぎたり、過度に口出しをしたりすると、子どもが萎縮してしまい、かえって自己効力感を低下させる可能性があることも研究で示されています。 お子さまが自信を持って挑戦できるよう、日頃からおおらかな関わり方と前向きな声かけを意識することが非常に重要です。
自己効力感の高さは、子どもの学習の質や学力の高さにも比例すると示唆されるほど、重要な概念です。 家事のお手伝いなど、ささいなことでもお子さまの成長に応じた役割を任せ、「自分はできる」という自信を養う機会を積極的に作ってみてくださいね。
(おやこのへや編集部)
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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