ついイライラ…感情的に子どもを叱ってエスカレートしないための「6秒ルール」
コロナ禍で、旅行やお出かけを控えて、おうちで家族と過ごす時間が増えた毎日。
子どもと向き合う時間が増えるのはうれしいことですが、ついイライラして叱ってしまう場面も増えますよね。「なんだか叱ってばかりだったな…」「叱りすぎちゃったな…」と後悔することもあるのではないでしょうか。
子どもへの怒りの感情を収めるにはどうしたらいいのか、叱る場合に子どもとの信頼関係を損なわない伝え方、そもそも「叱る」という行動を回避できる伝え方を紹介します。
親が感情的になってしまうのは、子どもを思う大切な心があるからこそ。自分を責めすぎる必要はありません。
ただし、エスカレートして子どもに余計なことを言って信頼関係を失ってしまうことのないように、コントロールする術を身につけておくべきです。
家庭教育アドバイザーのTERUさんがおすすめするのは、「数秒待つ」。
アンガーマネジメントの考え方で"6秒ルール"といわれるものがあります。人の怒りのピークは怒りを発してから6秒後だと言われていて、この6秒を耐えれば怒りのボルテージは下がっていくはず。
できるだけ怒りの矛先から目を反らして6秒やり過ごせるようにしてみてください。
そのほか、家族で過ごしていてイライラして感情的になってしまったときに気を付けたいのはこの2つ。
1.複数の大人で責めずに1人は必ず逃げ場になる
2.明らかに叱りすぎたらすぐ真摯に謝る
「あ、言い過ぎた…」と感じることはよくあると思います。そんなときは、理不尽な叱り方をしてしまったことをすぐに謝りましょう。そのときに気を付けるのは、叱った理由を否定しないように思いを伝えること。「大切なことだから、どうしてもわかってほしくて思わず強く言ってしまったの」というように伝えましょう。
親も人間ですから、つい感情的になってしまうのは仕方のないこと。
少し冷静に伝えられた、叱る時間が短くてすんだ、言い過ぎずにすんだ、叱ったあとすぐ切り替えられた…など、ちょっとした意識で変えていけたらまずはOKではないでしょうか。
親自身のイライラの収め方、感情的に子どもを叱ってしまった後のフォローの仕方をこちらの記事で詳しく解説しています。
そもそも「子どもを叱るのはよくない」という教育論もあるなど、わが子を叱っていいのかな…と迷うママやパパもいるのではないでしょうか。
親として「こういうときは叱るべき」という基準を持っておくとよいというTERUさん。 主な基準はこちらの3つ。
これに加えて、「家族で大事にしている約束を守れなかったとき」など、それぞれの家庭で基準を決めてもよいとのこと。そして、それ以外は、実は叱る必要がないことが多いので、当てはまらないことで叱ってしまっている場合は、叱り方をちょっと見直してもよいかもしれません。
TERUさんがキッズコーチングの観点からとくに大切だと思う叱り方のポイントを教えてもらいました。
つい言いがちな「前もいったでしょ」「何度言ったらわかるの」という言葉や、お友だちやきょうだいと比べることは人格否定につながることも。また、「〇〇しないとおやつ抜き」など子どもの恐怖心をあおって従わせるしつけも続きません。
子どもがよかれと思ってやったことを頭ごなしに叱ってしまうと、信頼関係が揺らぐことも。
叱るときは、親も感情が高ぶってしまっているのですが、できれば一拍置いてから声をかけられるといいですね。
最後は「〇〇ちゃんには、がんばれる力があるよ」などプラスの声かけをして終えられれば、子どもも納得して、次につながっていく理想的な伝え方です。
子どもとの信頼関係を育む叱り方のポイントを、こちらの記事で詳しく解説しています。
子どもに「これはしてほしくない」と伝えたいとき、叱らずにうまく伝える方法はあるのでしょうか? TERUさんによると、子どもは1回ですぐできるようにはならないのが当たり前。「繰り返し伝える」ことが大前提だといいます。
そのうえで、TERUさんに以下の6つのコツを教えてもらいました。
たとえば「走っちゃダメ!」ではなく「歩こうね」など。言葉選びを心がけましょう。
「そんなこと言うとママ悲しい」など、親が悲しんでいる姿は子どもに響くもの。
「人は叩いちゃダメだけど、枕ならいいよ」など、してほしくないことに加え、していいことも伝えます。
気になる子どもの行動が見えたとき、それをテーマに扱っている絵本で教えることはとても効果的!
気になった時に叱り言いっぱなしでフォローできていないと「できているのに自分を見てくれていない」と感じてしまいがち。できている姿を見たら、しっかりほめる声かけを。
子どもには「親が自分を受け入れてくれている、見てくれている」という安心が一番。親がいつも自分の話を聞いてくれるからこそ、自分もママやパパに言われることは受け入れよう、と思うようになるものです。
子どもを叱る機会を減らせるコツをこちらの記事で詳しく解説しています。
いま売れている話題の教育書…といえば、子どもの叱り方についてわかりやすく紹介した『モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』(島村華子著/ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)。
Amazonの子育てジャンル売れ筋ランキング1位(2021年4月30日現在)で、世のママ・パパたちは子どもの叱り方について関心が高いかがわかります。
この本の著者によると、たとえば、「すごい!」「よくできたね!」「ダメって言ったでしょ!」という言葉を使って子どもと接することは、子どもの行動のよしあしによって親がその行動をコントロールしようとしているといいます。
そんな、子どもの行動をコントロールするような接し方を、子ども全体の姿を見て、子どもの気持ちを受け入れる接し方に変えていく必要がある、とのこと。
そのために、大切なのは、「子どもには一人でできる力がある」というように、子どもに対するイメージを見直すこと。叱ったり、ほめたりする前に、親が子どもに対するイメージを変えていくことが必要だといいます。
こちらの記事は、この『自分でできる子に育つほめ方叱り方』を子育て中のママライターが読んだブックレビュー!ぜひ参考にしてみてください。
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GWもそろそろ後半。
もうすでに疲れた…というママやパパもいるかもしれませんが、子どもにとって多少叱られることがあっても、ママやパパと一緒に過ごす時間は何よりうれしいもの。
親子で2021年ならではのGWの思い出を作りましょう!
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