世の中の流れもあいまって、性差を気にせず子育てしたいという意見も多い一方で、明らかに女の子のお友だちとは異なる息子の理解しがたい行動に、どう接したらいいのか戸惑っているママたちも多い様子…。
そこで【理解不能!?な男の子育児】危ないことばかりする、すぐにあきらめる…男の子のやる気をグンと伸ばすコツに続き、とくに6歳までの男の子を育てるときのコツを、家庭教育アドバイザーのTERUさんに教えてもらいます。
もちろん、男の子全員に当てはまるわけではありませんが、傾向がわかれば、母親にとって異なる性でもあり理解しづらい点もある、男の子の育て方のヒントが見えてくるはずです。
今回は、男の子のモチベーションを上げる言葉について紹介します。
男の子を伸ばす言葉を考える際にキーワードとなるのが「男の子は皆ヒーロー」という言葉です。
多くの男の子は気質的に戦隊モノや〇〇レンジャーに憧れを抱くものです。
ヒーローが人助けをしたときに「ありがとう」「助かったよ」などという感謝の言葉をかけられますよね。その言葉をそのまま子どもにかけることで、自分もヒーローになったかのような気分を味わうことができ、もっと人に役立つことをしようと次につながっていきます。
「すごいね!」「上手」などのほめ言葉も短期的なモチベーションをあげるには有効ですが、男の子のやる気の源泉を作るようなパワーを与えるのは圧倒的にこの"感謝の言葉"です。
ほかのほめ言葉を使ってはいけないということではなく、意識して感謝を伝える回数を増やすことで、将来いろんなことにモチベーション高く取り組み、挑戦したり人の役に立とうと自ら行動したりするパワーの種まきができるのです。
また、とくに男の子の子育てにおいては、お父さんの「ありがとう」が大事だと言われています。
男の子は、父親に対して、強い、かっこいい、たくましいなどのイメージを持っている子が多く、そんな強くてかっこいいお父さんから「ありがとう」と言われると、より自分も人の役に立てそう!と思えてくるんですね。
お父さんが家族や周りの人に感謝の言葉を伝える習慣があると、子どもにもいい影響を与えます。
反対に男の子がやる気を失ってしまうのはどんなときでしょうか?
逆にやる気を失わせてしまうので気を付けたいのは、タイミングの悪い「〇〇やったの?」「早く〇〇しなさい」の声かけです。
男女問わず「やろうと思ってたのに…」という感情が芽生えたとき、子どものやる気は急速にしぼんでしまいます。
とくに男の子には強いこだわりや自分のタイミングがあるので、親がそのタイミングを待ちきれずに余計なことを言ってしまうと、やる気がガクンと下がってしまうのです。
もちろん、声かけをしないと本当に必要なこともやらないこともあるので見極めは必要ですが、「やろうと思っているけどまだ今じゃない」なんてことが多々あります。
幼児期の男の子に対しては、できる限り待ってあげる姿勢が大切です。
待ったうえで声をかけるとしたら、「やりなさい」「やったの?」よりも「お片づけどう?」というようなリマインドの声かけがよいでしょう。
単純でわかりやすいともいえる男の子。
親がその気持ちをくみ取って、上手にのせることで、色々なことへのモチベーションを上げることができそうですよね。
次回は、とくに6歳までの男の子に教えたい「自己責任」「我慢すること」についてTERUさんに教えていただきます。
家庭教育アドバイザー TERU
幼児教育の講師。 1000人以上の子どもたちと関わってきた経験をもとに、0~12歳の保護者向けに知育、育脳、子どもとの接し方など家庭教育情報を発信している。登録者8万人超のYouTubeでは"子どもを成長させる"実践的な子育て動画を配信中。
YouTube:子育て勉強会 TERU channel
Twitter:@TERUkyoiku
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ライター 西方 香澄
徳島で生まれ育ち、大学進学を機に神戸へ。養護教諭・児童発達支援など教育に従事したのち独学でライティングをはじめる。夫・1歳になった娘とクリエイティブな毎日をつくるため、現在デザインも勉強中。
とくに男の子に有効な声かけはあるのでしょうか?