「早起き神話にとらわれないでOK」「かんしゃくはキレにくい子へのステップ」…明日からの子育てがラクになる専門家の言葉集

「早起き神話にとらわれないでOK」「かんしゃくはキレにくい子へのステップ」…明日からの子育てがラクになる専門家の言葉集
今年、『おやこのくふう』で配信された記事のなかから、教育の専門家や保育園の先生など、子どもに関わる人たちの印象に残った言葉を集めました。忙しい育児の中で、ふと立ち止まるきっかけにしてくださいね。
目次

2021年も残りわずか。『おやこのくふう』では、今年も教育専門家や幼稚園・保育園の園長先生など、さまざま方にお話を伺いました。

その中でも、とくに反響の大きかった記事の中から育児のエッセンスになったり、毎日の子育てが少し楽になる言葉を集めました。

忙しい年末年始ではありますが、ふと立ち止まってわが子の成長を見つめるきっかけにしてみてはいかがでしょうか?

子どもが約束を守れないのは…?ハッとさせられる言葉

こどもコンサルタント・原坂 一郎さん

そもそも、親と子どもが交わす「約束事」は、そのほとんどが「親の希望」であることが多いものです。

親と子どもが交わす約束というのはいつも一方的で、子どもの意思や希望はそこになく、そのスタートがそもそもアンフェアであることが多いのです。

「あと〇分で帰ろうね」「ゲームはあと5分」など、子どもと約束する機会は多いですが、子どもが守ってくれなくてイライラ…。そんな経験はどんな親でもありますよね。

でも約束は親の希望だと言い切るのが、こどもコンサルタントの原坂一郎さん。

この言葉にハッとさせられた親も多いのではないでしょうか?では、どんな約束をすれば子どもは守ってくれるのでしょうか?日常生活で使えるヒントをたくさん教えていただきました。

「テレビはあと10分」「あと5分で帰ろうね」…”約束を守る”と言った子が、実際そのときになると守れないのはどうして?

子どものかんしゃくは成長のステップだった!?

森のようちえんさんぽみち園長・野澤 俊索さん

泣くことや怒ることはネガティブなことではなく、成長にとって大切なことなのです。それを素直に繰り返すうちに、感情のコントロールができるようになっていくのです。

買い物途中で「これ買って!」と泣きわめく、公園から帰りたくないとかんしゃくを起こす…。子どもは思い通りにいかないことがあると、すぐに泣いたり座り込んだりして親を困らせますよね。

でも自然保育に取り組む「森のようちえんさんぽみち」の園長・野澤さんによれば、子どもは思い通りにならない経験を詰むことで感情のコントロールを司る脳の前頭前野が発達していくんだとか。

ついイライラしてしまう子どものかんしゃくも、将来「キレにくい子」になるためのステップと思うと、成長を感じられますよね。

「キレない子ども」に育てるために。気持ちをコントロールする力をつけるために幼児期に体験させたいこととは?

勉強は「正解」ではなく「成功」が大切

家庭教育アドバイザー・TERUさん

勉強する子どもを親が見守る際には、「子どもを”正解”に導くのではなく"成功"に導く」というスタンスに立つことが大事だと思っています。

「正解」とは「答えが合っていること」。 一方、「成功」とは、合っている・間違っているの結果に関係なく、「プリントを一生懸命できた」「〇分間もがんばれた」「今日、勉強に取り組めた」など”やり遂げた”と子どもが感じる成功体験をさします。

続いては、取り入れやすい子育てテクニックを教えてくれるTERUさんの人気連載から、子どもの勉強の見守り方について。

子どもの勉強を見ていると、ついつい口を出してしまいがち。でもやる気を出すためには「正解」を導くのではなく、成功体験を生み出すのが必要という視点です。

この言葉を知っているだけで、子どもへの声掛けのしかたがぐっと変わってきそうですよね。

子どものやる気ダダ下がり…間違いの指摘は絶対ダメ!勉強を見守る際に親が押さえるべきたった一つのこと

ネガティブな感情に使う「This feeling will pass.」とは?

三枝 由里香さん

「This feeling will pass.」は、「この気持ちはすぐになくなるよ」という意味で、子どもがイヤな気持ちになってしまった時に落ち着かせ、気持ちを切り替えるために使うフレーズ

英語ならではの前向きな表現をたくさん教えてくれた、トリリンガル育児を実践中の三枝 由里香さんの連載。

その中でもとくに反響が大きかったのが、この「This feeling will pass.」という一文。どうしたって抱いてしまうネガティブな感情を受け止めつつ、気持ちを切り替えるのに有効なんだそう。

この視点はもちろん日本語でも使えますよね。どう声をかけていいかわからないことも多い、子どものネガティブな感情。この一言を知っているだけで、上手に子どもに寄り添えそうです。

怒り、悲しみ、嫉妬、不安…ネガティブな気持ちをポジティブに切り替え。親からの「この一言」で子どもはスーッとラクになる!

早く寝かせなきゃ…の焦りから親を救う一言

こどもコンサルタント・原坂 一郎さん

子どもの睡眠には個性があり、何も言わないのに早く寝てしまう子どももいれば、夜遅くなってやっと眠くなる子どももいます。 多くの睡眠を欲する子どももいれば、少しくらい少なくても平気な子どももいます。

つまり、親がどうしようもない部分も多いということです。日中、特にぼうっとしていたりもせず、毎日元気に活動しているのなら、寝る時間が多少遅くても気にし過ぎることはないと思います。

「早寝早起き」が推奨される社会の中で、子どもの寝る時間に悩む親はたくさんいますよね。つい「早く寝なさい!」と怒ってしまったり、寝ない子どもにイライラしたり…。

そんな親の悩みを軽くしてくれる原坂先生の言葉は、多くのママ・パパに届きました。もちろん過度な夜更かしは厳禁ですが、早寝を頑張るよりもできればおやこの時間を過ごすことが大切…という言葉に救われる人は多いのではないでしょうか。

「早く寝なさい!」「寝る時間が遅い…」と毎晩イライラ…「早寝早起き」神話にとらわれすぎていませんか?

***

子どもとゆっくり過ごす時間も増える年末年始。大きくなったなぁと成長を感じたり、自分の子育てを振り返ってみたり、おやこにとっても大切な時間になりそうですよね。

そんなとき子育ての先輩たちや専門家たちの言葉が、ちょっとだけおやこの関わりをラクにしてくれるはず。 これからも「おやこのくふう」では、子育てに寄り添った記事をお届けしていきたいと思います。

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