子どものころ、ある地域に引っ越して、小さな店を始めることになりました。
その地域では秋祭りが大切にされていて、毎年秋になると自治体から祭りへの寄付のお願いが実家の店にも届きました。 しかも商売をしているからと多めの寄付を募られており、母はいつも頭を悩ませていました。
それでも地域で商売を続ける以上「寄付は当然」と思い、毎年誠意を込めて対応していたのです。
そんなあるとき、友人に誘われて私も祭りに参加したくなり、母にそのことを伝えました。 母はすぐに自治会に問い合わせてくれましたが、返ってきた答えはあまりにも冷たいものでした。
「最近引っ越してきた人や、よそ者が祭りに参加するのは無理」
商売はしてもいい、寄付は受け取る。 でも、地域の行事には“部外者”として関わるな。 そう言われたような気がして、私はショックで言葉が出ませんでした。
その話を聞いた母は静かに怒りをにじませながら、こう言いました。
「じゃあ今後、二度と寄付はしません」
そしてその年から、どんな依頼が来てもすべてきっぱりと断るようになりました。
すると、それを聞きつけた自治会の一部の役員が慌てて店を訪ねてきたそうです。 「今まで通りお願いできませんか?」「みんな楽しみにしていて…」と頼んできたそうですが
「“よそ者”の参加は難しいって、そうおっしゃいましたよね?」
とだけ母が返すと、相手はバツが悪そうに無言で帰っていったといいます。
子どもながらに感じた理不尽さ、そして母の毅然とした態度。 今でもはっきりと覚えています。 (男性/50歳/会社員)
純粋で無邪気だった子ども時代。 子どもだったからこそ、強く心に残っている出来事ってありますよね。
みなさんにも、忘れられない子ども時代の思い出はありますか?
※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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