私が小学生のとき、学校で「自分の名前の由来と、誰がつけたのかを親に聞いて作文を書きましょう」という課題が出ました。
もちろん帰宅してすぐ母に「私の名前の由来は?作文で書くの!」と尋ねました。
ところが、母は「うーん…適当よ…?」とフニャフニャと歯切れの悪い返事。 私は「え?私の名前って、適当なの?割と変わった字を使っているのに?」と正直戸惑いました。
でも、作文は書かなければいけません。
再度聞き直すと「たしか田舎のじいちゃんがつけたんだよ。適当に書いときなさい」と一言。
「たしか?」という母の曖昧な返答に、もしかして私は本当に橋の下で拾われたの?と不安になりました。(当時は、母に「お前は橋の下で拾った」とよく言われていたので、余計に心配でした…)
それでも何とか母方の祖父に電話をして聞いてみると、祖父は「じいちゃんがお寺さんでお金に困らない名前を決めてもらった」とのこと。 子どもの私はそれに納得し、作文は事なきを得ました。
ですが数年後、実は母が再婚で、ずっと父親だと思っていた父が養父だと判明しました。 そして、私の名前は、私の誕生を楽しみにしていた亡き実父方の祖父から文字をもらったものだと、改めて知ったのです。
あのときのじいちゃんの優しい嘘には、今となっては感謝しかありません。 今思えば、母にとっては酷な作文だったと納得できます。これは、今は亡き正直な母との切ない思い出です。 (女性/51歳/主婦)
純粋で無邪気だった子ども時代。 お母様は「子どもが傷つかないように…」と、複雑な事実をあえて伏せていたのかもしれませんね。
みなさんにも、大人になってから気付いた、驚くような家族の思い出はありますか?
※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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