こんにちは、元・保育園栄養士ライターの砂糖さおりです。
子どもには好き嫌いなく色んな食べ物を食べてほしいですよね。食べてもらえるようにさまざまな工夫をこらしても、なかなか食べてくれないとがっかり…。
うちの子は好き嫌いが多い?なぜ嫌いな食べ物がこんなにあるの?ともやもやしてしまう時もあるかもしれません。
ここでは、子どもに嫌いな食べ物ができる理由といっしょに、子どもの嫌いな食べ物のランキングと克服アイデアをご紹介します。嫌いなものが好きになるきっかけが一つでも見つかれば幸いです。
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子どもに嫌いな食べ物ができるのはなぜなのでしょうか?
人間は「苦味」を「毒」と認識して避ける反射が備わっていて、とくに新生児期にはその反応が強いとされています。そのため子どもは苦味のある食べ物は、好き嫌いというよりは本能的に拒否すると考えられています。
また子どもの舌は非常に敏感で、大人の感じない苦味や酸味にも反応します。そのため避ける食べ物が大人よりも多くなり、どうしても「子どもは好き嫌いがある」と目立ってしまうのです。
好き嫌いととらえるとヤキモキしてしまいますが、味覚や反射の影響と分かると少しほっとしますね。大人になれば自然と食べられるものも増えていくと気長に構えて付き合っていきたいところです。
うちの子は好き嫌いが格別に多い?と心配しているママ・パパも多いかもしれません。ここでは株式会社コールドクターが2023年に実施した調査を基に、子どもの嫌いな食べ物をランキング形式でチェックしてみましょう。
夏になるとスーパーに並び始めるゴーヤ。夏に欠かせない食材ではありますが、大人の中でも好みがはっきり分かれる食材でもあります。
独特の苦味に加え、青臭さもあり、特に子どもは食べにくいと感じることが多いようです。
ゴーヤは種やワタに特に苦味があります。下処理の段階である程度はこそげ落とすことになりますが、子どもといっしょに食べるようであれば、より入念に取り除くように気を配りましょう。
さらに塩もみをし、熱湯でゆがくことで、ゴーヤに含まれる苦味成分が抜けていきます。また油でコーティングすることで、さらに苦味を感じにくくなるので、ゴーヤチャンプルーなどの炒め物として食べるのがおすすめです。
セロリも独特の苦味がある香味野菜です。そのみずみずしさとシャキシャキの食感が好き!という人がいる一方で、苦手意識がある人と意見が分かれやすい野菜の一つです。
セロリを食べやすくするポイントはやはり苦味を感じにくくさせること。そのためにはなるべく薄切りにして調理するのがおすすめです。青い部分や葉の部分がより風味が強いため、子どもといっしょに食べる料理には、白い部分を中心に使うと食べやすくなります。
さっと火を通すくらいで食感を楽しみたい!と思う方もいるかもしれませんが、苦味をなくすうえではじっくり火を通すのが◎。甘さも引き立ち、子どもでも食べやすくなります。
鉄分補給のためにレバーを食卓に取り入れたい、という方もいるかもしれません。レバー特有の生臭さや食感をいかに克服できるかが、子どもにおいしく食べてもらう鍵と言えます。
少量でも独特の風味が目立ってしまうレバー。子どもに食べてもらうには、はじめのうちはハンバーグのタネに練り込むのがいいでしょう。挽肉と練り込むことで、食感も気にならなくなり、ハンバーグソースの味つけで風味も上手にごまかせます。
成長するにつれてレバーの風味が楽しめる味覚へと変化するまでは、レバーをそのものを出すのではなく、ほかの料理に織り交ぜて食べてもらうのがおすすめです。
夏野菜の定番であるなすですが、アクが強い野菜でもあり、独特のえぐみが気になる子どもが多いようです。またスポンジのような果肉の食感と固い皮も、箸が進まない理由の一つとなっています。
子どもといっしょに食べる時は、下ごしらえとしてアク抜きをしっかり行いましょう。なすを切った後水にさらしておくほか、切り口に塩を適量振りかけておくことで、アクを含んだ水が出てきます。
また、なすは油と相性が抜群。炒めたり揚げたりすることで果肉はトロトロと甘くなります。皮がどうしても気になるという場合は、ピーラーなどで縞模様に剥くことで、皮の面積を少なくすることもできます。
グリーンピースも子どもが嫌いな食材の一つ。独特の青臭さとパサパサとした食感が理由として挙げられ、小粒ながらも料理の中で存在感があるので、避けて食べるという子どもも多いかもしれません。
グリーンピースの風味や香りは主張が強く、打ち消すのはなかなか難しいところ。
グリーンピースに苦手意識を持つようになった料理として、ミックスベジタブルを挙げる子どもや大人が多いかもしれません。しかし旬の新鮮なグリーンピースは驚くほどおいしくて、それをきっかけに苦手意識がなくなったという声も。
冷凍物ではなく、新鮮でおいしい食材を手に入れるのが、グリーンピースを好きになってもらう近道かもしれませんね。
子どもの苦手な野菜の代名詞的存在、ピーマン。しかし最近のピーマンは苦味が抑えられた品種もあり、工夫次第でおいしく食べてもらえる可能性がある野菜でもあります。
ピーマンは加熱することで苦味が和らぎますが、冷凍させておくことでさらに苦味や香りを抑えることができます。
さらに油でコーティングすることで苦味を感じにくくもなるので、炒め物などにして出してあげると食べやすくなるでしょう。色や見た目だけで食べなくなってしまうという子どもには、細かく刻んでハンバーグやオムライスなど子どもが食べやすい料理に入れたりするのもおすすめです。
さまざまな料理に活躍するねぎですが、辛味が子どもの箸を遠ざけている原因の一つ。辛味を感じさせない調理方法で、子どもたちに食べてもらいたいところです。
ねぎはじっくり炒めることで甘みが引き立ちます。薬味などでは嫌がる子どもでも、トロトロのネギ焼きなどであれば好んで食べてくれるかも!
ねぎと分かるともう食べない、という場合には細かく刻んでチャーハンに入れるのもおすすめです。またお好み焼きなどの具にしてしまえば、ソースのしっかりとした味つけでねぎを意識せずおいしく食べてもらえるでしょう。
お寿司のネタでも高級食材の部類のうに。ほとんどの場合生食であり、海産物独特の生臭さや見た目から食欲がわかない…という子どもが多いようです。あまり子どもが食べる食材のイメージがないため、トップ10入りするのは意外ですね。
うには、食体験を積み重ねていくうえで「おいしい」と学習していく食材でしょう。周りの大人がおいしそうに食べる様子を見ることで、子どもも「おいしい食べ物」だと認識して食べられるようになっていくはず。
また鮮度が味を左右しやすい海鮮は、食べるものが新鮮か否かも重要です。うにに限らず、子どもには海鮮も好きになってほしいと考えている時は、鮮度のよい食材を仕入れる工夫やその産地に出向く食体験をさせてあげられるとよいですね。
大人にとっては馴染み深いトマトも、子どもにとっては嫌いな食べ物の一つとして挙げられます。酸味や食感、種の粒々感などが苦手な子どもが多いようです。
また皮が口に残りやすいことも、食べにくさを感じる要因の一つです。
食感が苦手という場合には、トマト缶のようなペースト状のものを出してあげると食べやすいでしょう。トマト煮やパスタソースなどを通じて、トマトと接する機会を増やしてあげると◎。
酸味が苦手という場合には、加熱してあげると甘みが引き立つのでおすすめです。チーズなど、子どもの好きな食材と組み合わせてあげることでぐっと食べやすさが増します。
常備野菜として、さまざまな料理に欠かせない玉ねぎ。ねぎ特有の香りや辛味が、子どもにとっては好ましくなく、嫌いと避ける傾向にあるようです。
玉ねぎ克服には辛味を取り除いてあげることが大切です。玉ねぎはよく炒めることで甘さがぐんと引き立ちます。
子どもといっしょに食べる時は、サラダなどの生食よりもオニオンスープなど、よく火を通す料理にしてあげましょう。炒め物にするときもあめ色に色づくまでよく炒めてあげるのがおすすめです。
子どもの好き嫌いを減らすには、その食材に関心を持って親身にとらえてもらうことが大切です。野菜であればいっしょに育ててみたり、スーパーで食材を買うところから始めて、子どもといっしょに料理をするのもおすすめです。
気をつけたいのは食べることを無理強いしないこと。出した分はすべて食べてほしいと考えてしまいますが、まずは一口食べたら大袈裟なほど褒めてあげましょう。小さな成功体験が積み重なっていくことで、いつの間にか食べられるようになっていた…なんてことも!
子どもの食に関する書籍にも気づきやヒントがたくさん散りばめられています。こちらの本では偏食の双子を育て上げた筆者の経験談や、料理のコツ、ママ・パパが身につけたい習慣など、幅広い観点から子どもの好き嫌い克服をサポートしてくれます。
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子どもの好き嫌いは、気長に付き合いたいとは思っていても、つい気になってもやもやしてしまいますよね。子どもには、嫌いなものができる理由がきちんとあるんだという点を踏まえられると、少し心穏やかに接することができるかもしれません。
あれもこれもと気になるところですが、まずはわが家の食卓にたくさん出る食材から慣れていってもらって、一つひとつ食べられる食材を増やしていけるよう見守ってあげたいですね。
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栄養士 砂糖さおり
栄養士として保育園や病院で働いた経験を活かしてライターとして活動しています。 保育園で子どもたちとご飯を食べるのが最高の癒しでした♪ 栄養、食材、子育てママ・パパさん向けコラムを中心に執筆中。
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