「座って食べなさい!」と怒る前にちょっと待って。子どもがご飯に集中できない驚きの理由

「座って食べなさい!」と怒る前にちょっと待って。子どもがご飯に集中できない驚きの理由
せっかく用意したご飯を数口食べただけで、すぐに椅子から降りて遊び始めてしまう。 食事のたびに座りなさいと何度も声をかけ、最後にはイライラして怒ってしまうのは、多くの親が経験する悩ましい日常です。 行儀よく食べてほしいと願う親の思いとは裏腹に、子どもが食事に集中できないのは、決してしつけが悪いからではありません。 今回は、食事中に立ち歩いてしまう理由を紐解き、言葉で叱る前に見直すべき物理的な環境づくりについてお話しします。
目次

1. 足が宙に浮いていると姿勢と集中力が保てない

子どもがすぐに立ち歩いてしまう最大の原因は、座っている椅子の足元にあります。 大人用の椅子に座布団を重ねて高さを合わせたり、足置きのないベビーチェアを使ったりしていると、子どもの足は宙でぶらぶらと浮いた状態になります。

足の裏がしっかりと床や足置きについていないと、姿勢を支えるために余計な体力が奪われ、踏ん張りがきかないために噛む力も弱くなってしまいます。 座っていること自体が身体的に苦痛になっているからこそ、本能的に立ち上がってしまうのです。

2. 視界に入る魅力的な誘惑を食事前に遮断する

子どもは目の前にある興味を惹かれるものに対して、大人以上に抗うのが苦手です。 食事をするテーブルのすぐ近くにおもちゃが出しっぱなしになっていたり、テレビがついていたりすると、そちらに意識が向いてしまい、食事への集中力はあっという間に途切れてしまいます。

座りなさいと注意する前に、まずは食事の前にテレビを消し、おもちゃには布をかけるなどして、視覚的な誘惑を物理的に見えなくする環境のリセットが不可欠です。

3. 子どもの集中力が続く時間は大人が思うよりも短い

大人は食事をしながら会話を楽しみ、ゆっくりと時間を過ごすことができますが、幼児期の子どもがひとつのことに集中できる時間は年齢プラス1分程度と言われています。

つまり、長くても数分から十数分程度しか、食事だけに意識を向けることはできないのです。 大人のペースに合わせてゆっくり食べさせるのではなく、短時間で食べ切れる量だけをお皿に盛り付け、集中力が切れる前にごちそうさまができる工夫をしてあげてください。

4. 立ち上がったら食事は終わりという明確なルール

環境を整えても立ち歩いてしまう場合は、ダラダラと食べ続けることを防ぐための明確なルールを設ける必要があります。 食事の途中で席を離れたら、お腹がいっぱいになったサインだとみなし、まだ食べると主張しても一度お皿を片付けてしまいます。

食事の時間は座って食べるもの、立ち歩けば食べられなくなるという結果を、毅然とした態度で経験してもらうことが、正しい生活習慣を身につける近道になります。

5. できた行動を見逃さず具体的に褒めて定着させる

食事中に座っていられたほんの短い時間を見逃さず、きちんと座って食べられているねと、その行動そのものを具体的に褒めるアプローチも非常に効果的です。

立ち歩いたときにだけ注目して叱るのではなく、望ましい行動をしているときに親がしっかりと見てくれているという安心感が、子どもの座って食べようとする意欲を育てます。

叱るエネルギーの半分を、当たり前にできている姿を認める言葉に変えてみてください。

まとめ

食事中に立ち歩くわが子に毎日イライラしてしまうのは、あなたが栄養のあるものをしっかりと食べて健康に育ってほしいと、心を込めて食事の準備をしている愛情深い親御さんだからです。

言葉で何度言い聞かせても伝わらないときは、環境が子どもの発達に合っていないサインかもしれません。 次の食事のときは、足の裏がしっかりと足置きに接地しているかを確認し、おもちゃを片付けるところから始めてみてください。

おやこでストレスなく、笑顔で食卓を囲める穏やかな時間が少しずつ増えていくことを願っています。

ライター / 監修:でん吉(保育士)

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執筆者

保育士 でん吉

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