絵本専門士が考える!赤ちゃんとの絵本の楽しみ方

絵本専門士が考える!赤ちゃんとの絵本の楽しみ方
赤ちゃんに絵本を読んであげたいけれど「どうやって、どんな読んであげたら良いかわからない」「読んでいるのにみていない、反応がない」など、様々な悩みをよく聞きます。 そこで、絵本専門士が赤ちゃんとの絵本の楽しみ方をお伝えします!
目次

どんな絵本を選べばよいの?

乳児期は、月齢によって発達段階が大きく違います。 発達段階によって、絵本の楽しみ方も変化していきます。

生まれて間もない赤ちゃんは、視力が低いので、はっきりとした色の絵本や、音を楽しめる絵本を。 言葉がわかるようになってくると、身近な物の単語が出てくる絵本など、発達によって選ぶ絵本も変わってきて、 楽しめる絵本が増えていきますね。

図書館や書店では、長い間読み継がれている、ロングセラーの赤ちゃん絵本が並んでいます。 迷われた場合は、まずは定番から読んでいくのも良いかもしれません。

自分が好きな絵本、読んであげるその子が、好きそうな絵本を考えてみる

 いくら定番の絵本でも、読み手が苦手意識を持って読んでいると、子どもにも伝わります。 自分が読んでみて、楽しいなと思う絵本、好みの絵の絵本など、読み手目線で、純粋に好きな絵本を選んでも良いですね。 そして同じように、読んであげるその子が喜びそうな絵本を考えてみましょう。

読んであげてみたら、「あまり好きじゃなかったかな?」「こっちの方が好きなんだね」 と、子どもの好みを知ることもできますね。 どんな絵本が喜ぶか考えてあげる時間も、その子を見つめる良い時間です。

「〜ができる絵本」「〜する為の絵本」ではなく、純粋に楽しい絵本を!

 赤ちゃんの絵本は ストーリー性がなく、音や色を楽しむ絵本も多いです。   大人は絵本を読み終えた後、「これってどういうこと?」と意味や教訓を考えがちですが、子どもは意味や教訓などではなく、ただ純粋に「楽しさ」「音の心地よさ」「色合い」などを感じています。 絵本は、なにか勉強させるためではなく、その世界に入って読み手と楽しい時間を共有する、一つのツールです。

絵本を読んだ結果、 知識を得たり、できるようになることもあるかもしれませんが、 それを目的にしてしまうと楽しめなくなってしまいます。

数多くの絵本を読まなくても良い!同じ絵本を何度読んでもOK!

絵本を読んでいると、子どもが「もう一回!」とリクエストしてくれることもあります。 子どもにとって、「知っている」ことは安心できます。

赤ちゃんの頃、毎日お世話をしてくれる保護者の顔を見て、信頼や愛着関係を少しずつ築いていくのと同じように、 絵本も、何度もくりかえし読むことで、安心して楽しんだり、また新たな気づきもあったりします。

図書館に絵本を借りにいっても、知っている絵本を借りたがる時もありますよね。 知っていると安心するのです。 数多くの絵本を読むことにこだわらず、子どもが求めたら、好きな絵本を何度でも読んであげましょう。

最後まで読めなくてもOK!

 読み始めて、1ページ2ページ読んですぐに興味を示さなくなることもありますよね。 少し大きくなった子が、自分で「読んで」と持ってきたのに、読んであげると最後まで読まずに、 また違う絵本を持ってくることもあります。

「最後まで読むこと」をゴールにしなくて大丈夫です。 そこをゴールにしてしまうと「読んであげてるのに、全然見ないじゃん!」「最後まで読もうよ!」と、最後まで読むことに必死になってしまいます。 子どもにとって絵本の楽しみ方は様々。

自分の読んでほしいという欲求に、大好きな人が応えてくれた。 それだけでも充分です。

もし読んでいる途中で飽きてしまったり、どこかへ行ってしまったら、そこまででおしまいにしてもOKです。

大好きな人が読んでくれる絵本は格別です!

   絵本は、読み手と聞き手が同じ時間を共有して楽しむツールです。 大好きな人の声で、絵本を読んでもらうことは、子どもにとって、とても幸せな時間でしょう。

子どもはやがて、大きくなって自分で本を読めるようになります。 絵本の読み聞かせができる時間は限られているので、 今しかない親子の読み聞かせ時間をたっぷりたのしみましょう。

ライター/監修:yururi(幼稚園教諭二種免許、保育士資格、絵本専門士)

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執筆者

幼稚園教諭二種免許・保育士資格・絵本専門士 yururi

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