「そのおもちゃ、さっきから使ってるんだからボクのでしょ︕」「イヤ、アタシが先に見つけたもん︕」おもちゃの取り合いは、子育ての中で誰もが一度は経験するトラブルではないでしょうか。ただ叱るだけでは根本的な解決にはなりません。保育現場で様々な年齢の子どもたちと向き合ってきた経験から、おもちゃの取り合いへの年齢別アプローチをお伝えします。
※年齢は個人差がありますのであくまで参考値としてご覧ください「自分のもの」という所有の概念が芽生え始める時期。だからこそ「これは僕のだ︕」とおもちゃを手放したがらなくなるのです。この時期は、同じおもちゃを複数用意し、取り合いを防ぐことが得策です。子ども一人ひとりが満足できるよう、十分なおもちゃを用意してあげましょう。

言葉の発達が目覚ましい時期。おもちゃの取り合いがおきたときも、「貸して」「いいよ」など、簡単な言葉で気持ちを伝え合う練習ができます。保護者は、子ども同士の会話をさりげなくサポートしてあげましょう。「○○ちゃんが使っていたんだね。『貸してください』ってお願いしてみたら︖」と、言葉のヒントを与えるのも効果的です。コミュニケーションを通して、おもちゃを譲り合う経験を積み重ねることが大切です。
ルールのある遊びを通して社会性を身につけていく時期。おもちゃの取り合いに対しても、ルールを設けることで解決を図ることができます。例えば、砂時計を使って「1分間交代で遊ぶ」などのルールを子どもたちと一緒に決めてみてください。ルールを守ることの大切さを学びながら、おもちゃをシェアする経験ができるでしょう。保護者は、子どもたちがルールを理解し、守れるよう見守ることが大切です。

5歳児以上になると、おもちゃの取り合いも子ども同士である程度解決できるようになります。保護者や保育士は、すぐに仲裁に入るのではなく、まずは子どもたちの様子を見守りましょう。もし話し合いが平行線をたどるようであれば「どうしたら二人とも遊べるかな︖」と問いかけ、子ども自身で解決策を考える機会を作ります。トラブルを通して、問題解決能力や折衷案を考える力が育まれていきます。
おもちゃの取り合いは、子どもの成長過程で自然に起こるトラブルの一つです。年齢に応じて、その原因や適切な対応方法は変化していきます。1~2歳児には十分なおもちゃを用意し、2~3歳児には言葉での伝え合いを、3~4歳児にはルールのある遊びを取り入れるなど、発達段階に合わせたアプローチが大切。そして、4~5歳児以上は子ども同士で解決する力を育むことが重要になります。
保育の現場では、おもちゃの取り合いを子どもの学びの機会と捉えています。社会性やコミュニケーション能力、問題解決力など、トラブルの中には非常に大きな「育ちの芽」があるのです。保護者の方も、おもちゃの取り合いに悩んだ時は、ぜひ子どもの発達段階を意識してみてください。そして、子ども自身の力を信じて、成長を温かく見守っていきましょう。一つ一つのトラブルが、かけがえのない学びの機会になることを願っています。
ライター/監修:でん吉(保育士資格)
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