子どもの「おしっこ漏れ」への対応｜保育士が伝える、焦らないためのコツ

「トイレに間に合わなくて、またおしっこ漏らしちゃった…」。子どものおしっこ漏れに悩んでいるママやパパも多いのではないでしょうか。でも、大丈夫です。おしっこ漏れは、多くの子どもが通る成長の過程。焦らずゆっくりと向き合うことが大切なのです。保育現場で子どものおしっこ漏れと向き合ってきた経験から、対応のコツをお伝えしましょう。

1. おしっこ漏れの原因を理解する

まずは、おしっこ漏れの原因を理解することが大切です。トイレトレーニング中の子どもは、おしっこの感覚がまだ掴めていないことがあります。また、夢中で遊んでいるとトイレに行くタイミングを逃してしまうこともあるでしょう。夜尿については、寝ている間の膀胱コントロールが未発達なために起こるもの。おしっこ漏れには、子どもなりの理由があることを心に留めておきましょう。

2. 子どもの気持ちに寄り添う

おしっこを漏らしてしまったときは、子どもの気持ちに寄り添うことが何より大切です。「どうしてもトイレに間に合わなかったんだね」と優しく声をかけ、子どもの気持ちを受け止めてあげましょう。おしっこ漏れを責めたり叱ったりすると、子どもは自信を失ってしまいます。「次はちゃんとトイレでできるようになろうね」と、前向きな言葉かけを心がけることが大切です。

3. 園での取り組みを知る

おしっこ漏れへの対応は、園でも大切に考えています。トイレタイミングを掴むための声かけ、トイレに行きやすい環境づくりなど、園ならではの工夫があります。また、おしっこ漏れをした子どもへの配慮や着替えの対応など、園の方針を知っておくと安心ですね。担任の先生とよく話し合い、園での取り組みを理解しておくことをおすすめします。

4. 家庭でできる工夫を取り入れる

家庭でも、おしっこ漏れを減らすための工夫ができます。トイレに行くタイミングを一緒に確認したり、トイレに行くことを習慣づけたりするのがポイントです。また、おしっこ漏れに備えて、着替えを用意しておくのも良いでしょう。夜尿については、就寝前の水分量を調整したり、夜中にトイレに誘ったりするのも効果的。子どもの状況に合わせて、できる工夫を取り入れていきましょう。

5. ゆっくりと成長を見守る

何より大切なのは、子どものペースに合わせてゆっくりと成長を見守ること。おしっこ漏れは、トイレトレーニングの過程で誰もが経験するもの。焦らずに、子どもの自尊心を大切にしながら、一緒にトイレの自立に向かっていきましょう。ときには、ステップバックすることもあるかもしれません。でも、それもまた成長の一部。子どもを信じ、温かく見守ることが何より大切なのです。

まとめ

子どものおしっこ漏れは、トイレトレーニングの過程で自然に起こるもの。原因を理解し、子どもの気持ちに寄り添いながら、ゆっくりと向き合っていくことが大切です。園での取り組みを知り、家庭でも工夫を取り入れながら、子どものペースに合わせて成長を見守りましょう。何より、子どもの自尊心を大切に、前向きにトイレの自立を目指すことが肝心です。

保育の現場でも、一人ひとりのおしっこ漏れに寄り添い、子どもたちの小さな成長を喜び合ってきました。ご家庭でも、どうか焦らずに、子どもの頑張りを認めてあげてください。きっと、子どもは少しずつトイレでおしっこができるようになっていくはずです。おしっこ漏れを通して、子どもの成長を一緒に喜び合える日々が訪れることを願っています。

ライター/監修：でん吉（保育士資格）