子どもの友だち関係に悩むママパパへ｜保育士が教えるソーシャルスキルの育て方

1. まずは家庭内のコミュニケーションから

ソーシャルスキルの基盤は、実は家庭内のコミュニケーションにあります。パパとママ、兄弟姉妹との会話を大切にしましょう。「今日あったこと、教えて」と子どもの話に耳を傾け、感情を受け止める。

そんな何気ない日常の積み重ねが、子どものコミュニケーション力を育てます。

子どもが多様な人と触れ合う機会を作ることも大切です。

公園に行って他の子どもと遊んだり、地域のイベントに参加したりしてみましょう。子どもが様々な人と関わる中で、自然とソーシャルスキルが身についていきます。

ママやパパも一緒に社会との接点を持つことで、子どもにとっての良いお手本になるはずです。

子ども同士のトラブルに遭遇したとき、ママやパパは言葉の指導に偏りがちです。

でも大切なのは、言葉以上に気持ちに寄り添うこと。「今、どんな気持ちなの？」と優しく問いかけ、子どもの感情を受け止めてあげましょう。

気持ちに共感してもらえた子どもは、自然と言葉で伝える力も育っていきます。

ソーシャルスキルは、実践あるのみ。

お家の中で、ロールプレイ形式の練習をしてみるのもおすすめです。「今日は、○○ちゃんが使っているおもちゃを借りたい場面だよ」などと設定を決めて、実際に言葉にしてみる。上手くいかないときは、優しく助言しながら練習を繰り返してみる。

遊び感覚で取り組めれば、自然と身につけていくはずです。

友だち関係づくりの過程では、失敗やトラブルがつきものです。

でも、失敗を恐れずチャレンジしたり失敗を経験するからこそ、ソーシャルスキルが向上していくのです。失敗したときは、一緒に向き合い、受け止め、乗り越え方を考えてあげましょう。

子どもの小さな勇気を認め、励ますことが大切です。失敗を重ねながら、子どもは着実に成長していくのです。

子どもの友だち関係づくりを支えるのは、ソーシャルスキルの育成です。家庭内のコミュニケーションを大切にし、多様な人との触れ合いを促すこと。そして、子どもの気持ちに寄り添い、失敗を恐れない心を育てることです。

それが、子どもの人間関係力を高めるカギとなるのです。

急がず、焦らず、子どものペースに合わせて一緒に成長していけたら。きっと、ソーシャルスキルだけでなく、思いやりと自立心も育っていくはず。

今日のお話が、子どもの友だち関係づくりを後押しするヒントになれば幸いです。

ライター / 監修：でん吉（保育士）