外出自粛や夏休みを前に、子どもが室内で過ごす時間が増えているこの夏。室内での子どもの動きにヒヤリとしたことがある親は多いのではないでしょうか。
じつは「事故」は1~9歳の死因では第2位。この時期、家庭内では具体的にどんなことに注意しておけばいいか、ぜひ知っておきたいもの。
子どもの事故防止に取り組んでいるNPO法人Safe Kids Japanの理事で、ご自身も7歳・2歳のお子さんがいる大野美喜子さんにお話を聞きました。
ー夏に子どもの室内事故で多いのはどんなケースですか?
統計上、春~夏は子どもの転落事故が増えることがわかっています。5月に入ると気温が高くなり、窓を開ける機会が増えるためでしょう。たとえ網戸を閉めていても、子どもが寄りかかって網戸が外れ、転落してしまったというケースもあります。
とくに2020年はコロナ禍でおうち時間が増えたため、例年に比べてベランダからの転落事故が増えました。なかなか外に遊びに行けないこともあり、「せめてベランダでシャボン玉でも…」と考えますよね。残念ながら、それに比例して転落事故が増えてしまっています。
ー「ベランダキャンプ」の流行もありましたね。外で遊べない中、ベランダ遊びは貴重です。どうやって防いだらいいのでしょうか?
そうですね。事故は起きてからでは遅いので、まずは予防が第一です。家庭内での転落事故を防ぐためには、市販の安全対策グッズを活用するのもおすすめです。
わが家では、このような両面テープで窓枠に簡易的につけられるロックを貼り付けています。取り付け位置を調節すれば、子どもが通れない程度に少しだけ窓を開けられるので、ちょっと換気したいときにも便利ですよ。
伊藤製作所 ワンタッチシマリ
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見守りは当然大切ですが、24時間子どもを見守り続けるのは難しいもの。グッズも活用して、室内環境を整えて対策しましょう。
ーこの時期気になるのは、やはりプールなどの水の事故です。
子どもの事故でも窒息の次に多いのが、溺水です。お風呂場や庭など、水遊びするときは、ついつい子どもから目を離してしまいがちですよね。しかし、いつものお風呂場でも、浴槽や洗面器に数cm水が張っていれば鼻が水に埋もれるため、子どもは溺れてしまいます。
人が溺れるときは、バシャバシャもがきながら溺れるイメージを持っていませんか?しかし子どもが溺れるときは、静かに、一瞬です。
子どもの水遊びによる事故を防ぐには、とにかく親の見守りが重要です。目が届く範囲でなく、「手が届く範囲で」見守りましょう。溺れるのは一瞬なので、手が届く範囲に親が待機していれば、もしもの際もとっさに手を伸ばして助けられます。
親も忙しく、四六時中は子どもを見ていられませんよね。しかし水の事故は死亡するリスクが高いため、水遊びの際は必ず親の手が届く位置で見守ってください。
ー夏に遊ぶおもちゃでも危険なものはありますか?
夏になると多く出回るおもちゃに、ぷよぷよボールや水で膨らむスポンジなどがあります。水遊びしながらでも子どもも楽しく遊べますが、実はかなり危険です。
水で膨らむおもちゃの場合、子どもが誤って飲み込み、消化管の中で膨らめば腸閉塞となる可能性があります。また女の子の場合、水で膨らむおもちゃのスポンジ入りカプセルが膣に入り込んでしまった事故も報告されています。
さらに、夏だけではありませんがネコを飼っている家庭はネコ砂にも注意が必要です。ネコ砂は水分を含むと膨らむものがあり、やはり小さな子どもが誤って口にして窒息してしまう事故があります。水分で膨らむグッズは、いずれも小さな子どもには危ないと認識しておきましょう。
ー夏祭りでよく見るスーパーボールも事故が報告されていますよね。
スーパーボールによる窒息事故も夏に多く起こります。夏祭りなどで上の子がもらってきて、下の子が飲み込んででしまうケースがよくあるんです。スーパーボールは気付いたらお部屋に落ちていることが多いので、子どもの手の届かない場所で管理することが大切です。
ーコロナ禍でトランポリンが人気ですが、事故は起きていないのでしょうか?
2020年はトランポリンなど室内で楽しめる大型遊具が大人気でした。外で遊べなくても家庭内で思いっきり体を動かせるので、トランポリンを購入した人も多いでしょう。 しかし東京消防庁によれば、トランポリンによる事故でが増えているようです。着地に失敗して足をひねったり、飛ぶ方向がずれてほかの家具に衝突したりする事故が報告されているので、注意したいですね。
ーSafe Kids Japanではぶどうやミニトマトによる窒息も注意喚起されていますよね。
ぶどうやミニトマトは、夏に子どもがよく食べますよね。しかし小さな子どもにとって、ぶどうやミニトマトは、のどに詰まりやすい食材です。4歳までの子には、必ず4等分に切って出してあげてください。いちいち包丁とまな板を取り出して…と、ひと手間かかりますが、大事な工程です。
子どもの窒息防止に「ぶどう・ミニトマトは4歳までは縦4つに切る」。キッチンに貼るシールで意識を高めよう!
ーゼリー類も夏によく食べるものの1つです。
以前はこんにゃくゼリーによる窒息事故がありましたが、現在こんにゃくゼリーはクラッシュタイプに改良され、このタイプによる事故は報告されていません。しかし、今でもクラッシュタイプでないものも販売されていますので、子どもに与える場合は、クラッシュタイプのものを与えるようにしましょう。
また夏になると、ひとくちゼリーを凍らせて子どもに与えることもあるでしょう。しかし、凍ったひとくちゼリーを食べようと子どもが上を向きながら口を開けると、ゼリーがのどに詰まってしまうことがあります。ゼリーは凍らせずに与えるようにしましょう。
ーほかにも窒息につながりやすい食品はあるのでしょうか?
日本小児科学会が窒息に注意する食品を公開しているので、一度見てみるといいでしょう。とくにパンやホットケーキは、口の中の水分を取られやすく、飲み込みにくいため、窒息につながりやすい食材です。直近の2021年7月に小学生が給食中にパンをのどに詰まらせ、亡くなってしまった事故がありました。 パンやホットケーキを子どもに食べさせる際は、できるだけ小さくして与えてください。口に入れてからも、しっかりとモグモグよく噛むよう促しましょう。
参考/日本小児科学会 こどもの生活環境改善委員会 〜食品による窒息 子どもを守るためにできること〜
じつは消防庁の救急搬送のデータを元に、NPO法人Safe Kids Japanが計算した結果、9歳までになんと約11%の子どもが家庭内の事故で救急搬送されていることが分かりました。これは結構高い確率だと思いませんか。
転落事故や水の事故、食べ物の誤飲など、家庭内で起こる事故について知っていても、「自分の子どもに事故は起きない」と考えてしまいがちですが、事故は決して他人事ではありません。いずれも自分の子にも十分起こり得ると知っておくことが重要です。
NPO法人 Safe Kids Japan 理事 大野 美喜子
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センターに所属し、AIを用いた傷害予防教育プログラムの研究などに携わっています。2歳・7歳の2人のお子さんのママ。
ライター Ayako.O
学校ではしっかり者、家では甘えんぼな姉と、最近料理に目覚めつつある弟、2人の小学生を持つママです。子どもたちの成長はうれしい反面、小学生ならではの悩みも新たに生まれて、まだまだ子育てに模索する毎日です。
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