低温やけどとはどのような状態なのか、詳しく解説していきます。
低温やけどとは、そこまで熱くないもの(約40~50度)に長時間触れている状態が続くことで起こるやけどです。
熱湯などの熱いものに触れたときは反射的に反応するため、皮膚表面のやけど「Ⅰ度熱傷」や「Ⅱ度熱傷」で済むことが多いです。
一方で低温やけどの場合、気付かずに長時間触れ続けるため、皮膚の奥まで熱は伝わってしまい「Ⅲ度熱傷」にいたるリスクが高くなります。
次のように、体温より高い温度で「あたたかい」と感じるものは、低温やけどのリスクがあります。
・カイロ
・湯たんぽ
・ホットカーペット
・電気毛布 など
一時的に身体を温めるには効果的ですが、就寝時などに使用するのは危険です。これらのものは、就寝前に寝具をあたためるために使用し、就寝時は使用しないようにしましょう。
では、低温やけどの症状が見られた際に、どのように対処すればよいのでしょうか。
やけどは、重症度によって「Ⅰ度熱傷」「Ⅱ度熱傷」「Ⅲ度熱傷」に分けられます。低温やけどは、長時間にわたって皮膚の奥まで熱が伝わるため、「Ⅲ度熱傷」に至ることが多いです。
・Ⅰ度熱傷:軽症。皮膚の赤みやヒリヒリと痛むことがありますが、多くの場合数日で治ります。
・Ⅱ度熱傷:やや重症。水ぶくれができ、強い痛みを感じます。回復まで、1~4週間程かかることがあります。
・Ⅲ度熱傷:最も重症。白または黒くなり、自然治癒が難しくなります。その場合は手術が必要です。痛みを感じる神経まで破壊されるため、痛みを感じない場合も多いです。
低温やけどは、見た目は軽いやけどに見えていても、皮膚の細胞が大きなダメージを受けている場合があります。
数日~1週間程してから、Ⅱ~Ⅲ度熱傷の症状が現れる場合があるので、低温やけどに気付いた場合はしばらく注意をして観察しておきましょう。
まずは、しっかりと流水で冷やします。少なくとも30分以上は冷やしましょう。
その後は、なるべくやけど部分に触れないようにします。水ぶくれができている場合は、つぶさないように注意しましょう。
ガーゼなどで保護をしたうえで、できるだけ早く受診してください。
今回は、冬の低温やけどについて解説しました。
高熱に触れるやけどではないものの、重症化するリスクは非常に高く、手術が必要な場合もあります。
カイロや就寝時の暖房器具の取り扱いには十分に注意しましょう。
ライター/監修:kana (保育士資格・幼稚園教諭一種免許状)
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