1年を通してさまざまな行事食がありますが、七草がゆもそのひとつです。古くから伝わってきた行事食について学び、子どもたちに慣れ親しんでもらうためにも、ぜひご家庭で七草がゆを取り入れてみてくださいね。
七草がゆとは、毎年1月7日に食べるおかゆのことを指します。「春の七草」といわれる、セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロが入っているのが特徴です。春の七草を食べることによって、無病息災で過ごせますように、という願いが込められています。また、食べる機会の多い年末年始で疲れた胃腸を休めてくれる効果もあります。
春の七草にはそれぞれ意味が込められています。意味を理解しながら食べると、七草がゆをより美味しく感じられるでしょう。ひとつひとつ詳しく解説します。
競り合うように生えていることからセリという名前がつきました。このことから「勝負に競り勝つ」という意味が込められています。独特の香りがあり、胃腸を丈夫にしたり、食欲を増進させたりする効果があるとされています。
ナズナには「なでて汚れを取り除く」という意味が込められていて、利尿・解熱作用があるとされています。別名はぺんぺん草です。
「仏様の体」という意味があり、母子草ともいわれます。咳や痰に効果があり、喉の痛みを和らげてくれます。
「繁栄がはびこる=子孫繁栄」という意味があり、腹痛薬としても用いられてきました。
葉の形が「仏様が座る台座のように見える」ということから、この名前がつきました。じつはホトケノザという植物はもうひとつあるのですが、春の七草のホトケノザは「コオニタビラコ」のことです。
「神様を呼ぶ鈴」という意味があるスズナは、私たちがよく食べているカブのことです。胃腸の調子を整えてくれる効果があるので、年末年始で疲れた胃腸を労わってくれます。
スズシロは大根のことで、春の七草のなかでも1番身近な食材といえるでしょう。見た目が真っ白なことから「汚れのない清白」という意味を持ち、消化を助ける効果があります。
年末年始の食べすぎで疲れた胃腸を休める効果のある七草がゆ。春の七草に込められた意味を理解し、味わうことで、1年間の無病息災を願いましょう。
ライター/監修:haya(管理栄養士)
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