こんにちは。4歳と2歳の姉妹を子育て中のライター・河瀬みことです。 わが家ではがっしゃーん!とひっくり返されるおもちゃ箱や、その後片づけなぞせず部屋中を走り回っているギャングシスターズに体力も気力も奪われている毎日です。
親が片づけてしまえば早いものの、自分たちで「出したものはしまう」ということができるようになってほしい…とモヤモヤしていたときに出合ったのが『子どもが片づけしたくなる104のアイディア』(文化出版局刊)。
著者はインテリアコーディネーターや整理収納コンサルタントなどで活躍中の小堀愛生(めぐみ)さん。3人の子どもを持つワーキングマザーならではの視点で、子どもの「できる・できない」を把握したうえでのアイディアを紹介しています。
さっそくその中身を紹介していきます!
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「どうして、片づけられないの?」と叱ったり、悩んだり。
“しつけなくては”という思いに駆られて、つい子どもを責めてしまうことも…。そんな片づけに関する悩みは、子育て中の全家庭において共通の悩みではないでしょうか。
しかし著者の小堀愛生さんは、子どもが“片づけできない”のにはちゃんと理由があるといいます。
おもちゃや絵本の保管場所は、子どもにとっては「お城」。その場所を散らかしたいなんてどの子も思っていない。
だから、子どもが片づけできないのではなく、片づけしやすくするためのアイディアが必要なのだと。
たとえば、
・収納アイテムを使いやすいものにする
→片づけしづらいというストレスを解消できれば、子ども自身が積極的に片づけに取り組める!
・使うものを1セットにまとめる
→1セットにまとまっていることで、遊びながら何をどの順に使うのかを想像し、段取り力が育まれる!
などなど。
これらのアイディアが「片づけられない理由」を一つひとつつぶしていき、子どもが自分で片づけられるように意識や行動を変えていきます。
本にはこれらの具体的なアイディアがなんと104も!すべてカラー写真のお手本で示されていてわかりやすく、時間のあるときにパラパラめくるだけでも楽しめる1冊です!
本書ではまずどの家庭でも散らかりやすいものの代表例、ぬいぐるみやカードゲーム、アクセサリー類、ブロックなどの収納方法について取り上げています。
どれも散乱しやすく迷子になりやすいものですよね。
ぬいぐるみなら、大きめのカゴやワゴンをぬいぐるみ専用ボックスにして、ディスプレイ風に収納。ラクだし見栄えもよくなるので、親としてもうれしい方法です♪
カードゲームなら、中身が見えるクリアケースを活用。UNOやトランプなど、すべてのカードを使うものなら平置きで収納できる平らなケースに。トレーディングカードなら縦に収納して選びやすく。また、100円ショップに売っている名刺ケースを使うアイディアを紹介しています。
遊び方によって収納方法を変えるなんて、今まで意識していなかったのでなるほど!と納得。
ほかにも、習いごとのアイテムや色鉛筆の収納方法など、すぐに「これは使える!」というアイディアや便利な市販の収納アイテムがたくさん紹介されています!
筆者はさっそく「手放すものを集めて一つのボックスに収納」というアイディアを実践! これがあれば「新しいものを買ったら似たものが出てくる」…という失敗もなくせます。あとで本当にいらなくなったら、そのままほかの人にお譲りしてもいいしとても便利!
この本の特徴は、単におもちゃなどの子どもアイテムの片づけアイディアだけを紹介しているのではなく、「おうち」のあらゆる場所で子どもが成長できるヒントを教えてくれているというところ。
たとえば、家族が集まるリビング。
わが家の姉妹にはまだ子ども専用の部屋は与えておらず、もっぱらリビングが子どもたちの遊び場。
同じようなご家庭は多いと思いますが、「ここで遊んで」とキッズスペースを決めてもリビング全体におもちゃで侵入!気づくとあちこちに出しっぱなしのおもちゃが散乱…。
そんな悩みもこの本のアイディアで解決!
たとえば
・思い切ってダイニングにおもちゃ収納を設置
というアイディア。
ダイニングって、汚されたくないし食事のたびにモノをどかすのも面倒だなあと思っていましたが…ママが料理をしているときでも近くで遊べて安心感が持て、片づけも自分から率先してできるようになるとのこと…!
また、
・子どもが真似したくなるようなママのお気に入りの空間を作る
というアイディアで、大人が大切にしたいインテリアなどを子どもがぐちゃぐちゃにすることがなくせるとも!
「みんなの場所」という意識を根づかせることで、集団行動などの社会性にも役立つという見方も。なかなかのグッドアイディアですよね!
リビングやダイニングだけではなく、キッチンでも「子どもが取り出しやすい食器の片づけ方」「残ったお菓子類の整理の方法」など、子どもが“自分のことは自分で”やるよう行動させるアイディアがたくさん。ぜひ取り入れていきたいと思いました!
子どもの工作物(おもに保育園で!)のディスプレイも、「部屋の一角(壁面)にまとめると雑多に見えない」ということで、さっそくやってみました!
著者の小堀さんは
「片づけは、お手伝いではなく、家庭内での役割で、子どもが自分の成長を感じる場」だといいます。
ひとことで「片づけ」といっても、それは家庭内のいろんなシーンで登場します。
たとえば、お着替え・そうじ・料理・お出かけ準備も、「ものを片づける」ということが関係しています。だから、子どもが「片づけ」をできるということは、家庭内のいろんなシーンで「自分でやる」という意識と行動を身につけられるということ。
そしてこの本のアイディアはすべて子どもの「自分でできた!」を生み出すしかけになっています。
どうしても大人目線の「やりやすさ」を追求しがちですが、子どもが何でも自分でやりたい年頃になってきたら、この104のアイディアを少しずつ取り入れていってみるのはいかがでしょうか。
わが子の成長を目の前で感じられてうれしくなりますよ!
『子どもが片づけしたくなる104のアイディア』
著者:小堀愛生
発行:文化出版局
定価:単行本1,650円(税込)
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【わたし的評価】
満足度 ★★★★☆
実践度 ★★★★☆
読みやすさ ★★★★☆
わかりやすさ★★★★★
ライター 河瀬 みこと
大学卒業後16年間、教育関連企業で編集・マーケティング業務を担当。第一子妊娠時に退職。その後保育士資格を取得。二児の姉妹を育てながら、編集・ライター業に邁進中。
2023年春より、念願の「食堂+寺子屋 nuinu(ぬいぬ)」開業。