しつけよりも「共感」が先。家庭でできる信頼の育て方

しつけよりも「共感」が先。家庭でできる信頼の育て方
「ちゃんとしつけなくちゃ」とがんばるほど、空回りしてしまうときもありますよね。 そんなときこそ“共感”というやさしい関わりが、おやこにとって一番の近道かもしれませんよ。
目次

「ちゃんとしつけなくちゃ」と思うほど焦ってしまう理由

「挨拶ができるように」「順番を守れるように」「ありがとうやごめんなさいを言えるように」 子どもが少しずつ社会の中で生活していくために、マナーやルールを教える“しつけ”は、親として大切な役目の1つですよね。

けれど、しつけようとするほど子どもが反発したり、うまくいかずに怒ってしまったり…。 「なんで分かってくれないの?」と悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。

じつは、しつけがうまく伝わらない背景には「共感」という土台が足りないことがあります。 “正しいこと”を教える前に、まず「気持ちを分かってもらえた」と子どもが感じられること。

それが、しつけを受け入れる力を育てる第一歩です。

しつけは“関係性”の上に成り立つもの

大人同士の関係でも、信頼関係ができていない相手からの忠告はなかなか素直に受け取れませんよね。 子どもも同じで、どれだけ「これは正しいことだよ」と教えられても、「この人は自分の気持ちを分かってくれる人だ」と感じられていないと、言葉はなかなか心に届きません。

逆に、子どもが「この人は自分を分かってくれている」と思えると、少しずつ気持ちを切り替えたり、行動を変えることができるようになります。 しつけは“信頼”という土台の上に成り立つ――その視点を持つことが、おやこの関係をラクにする鍵になります。

叱るよりも、まずは気持ちに共感する

たとえば、子どもがスーパーでお菓子をねだって泣きわめいたとき。 「だめって言ってるでしょ!」と強く叱りたくなる場面です。

でも、そんなときこそ、まずは気持ちに寄り添ってみてください。 「食べたかったんだよね」「欲しかった気持ち、分かるよ」

それだけで、子どもは“分かってもらえた”という安心感を得られます。 すると、気持ちが少し落ち着いてくるのです。

その後に「でも今日はお菓子は買わない約束だったね」と伝えれば、子どもは納得しやすくなります。 頭ごなしに正しさを押しつけるよりも、まずは「分かってくれる人なんだ」と感じられる関係の方が、子どもの心に届くのです。

「共感=甘やかし」ではない

よく「共感ばかりしていたら、甘やかしにならない?」と心配されることもあります。 でも、共感は決して甘やかしではありません。

甘やかしとは、子どもの要求を無条件に受け入れること。 一方で、共感は「その気持ちは分かるよ」と認めた上で、「でもそれはできないんだよ」と伝えることです。

共感は気持ちを受け止めながらも、境界線をきちんと示す関わりです。 だからこそ、子どもにとっても「ダメなことはダメ」と伝わりやすくなり、自分の気持ちの整理もしやすくなります。

共感が増えると、子どもの自己肯定感が育つ

家庭で「共感」がたくさんあると、子どもは「自分は受け入れられている」と感じることができます。 これは、自己肯定感の土台となるとても大切な感覚です。

自分の気持ちや考えを、まず親が「なるほど」「そう思ったんだね」と受け止めてくれる経験は安心感を育てます。 そしてその安心感があるからこそ、人の話に耳を傾けたり、自分からルールを守ったり、他人を思いやったりする力が少しずつ育っていくのです。

家庭でできる「共感のしつけ」のポイント

最後に、家庭でできる“共感をベースにしたしつけ”のポイントをいくつかご紹介します。

否定から入らず、まずは気持ちを言葉にしてあげる。 「泣きたくなっちゃったんだね」「悔しかったよね」

共感したあとに、どうすればよかったかを一緒に考える。 「こうしてみたら、もっと楽しくなったかもね」

親自身も気持ちを言葉にして伝える。 「ママも今日はちょっと疲れてるんだ」

失敗してもやり直せる安心感を伝える。 「大丈夫。また今度頑張ろうね」

まとめ

しつけがうまくいかないと感じるときは、まず「共感」の視点を思い出してみてください。 気持ちを分かってもらえたという経験が、信頼を育て、しつけをより自然なものにしてくれます。

完璧でなくていい、ただ「分かってるよ」と伝えるだけで、おやこの心はずっと近くなるのです。

ライター / 監修:でん吉(保育士)

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執筆者

保育士 でん吉

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