「また怒っちゃった…」と責めないで!感情的にならないための「5つの工夫」と心の整え方【保育士監修】

「また怒っちゃった…」と責めないで!感情的にならないための「5つの工夫」と心の整え方【保育士監修】
怒りたくて怒ってるわけじゃないのに、つい感情的になってしまう…。 そんな自分を責める前に、できることがあります。 親の心に余白を生む、小さな5つの工夫をご紹介します。
目次

「また怒ってしまった…」と自己嫌悪になったときに

子育てをしていると、どうしてもイライラがたまってしまう日ってありますよね。

・朝の準備がちっとも進まない

・何度言っても片づけない

・お風呂やごはんの時間になっても遊びをやめない

「もう!いい加減にして!」と、つい声を荒げてしまって、そのあとに「また感情的に怒ってしまった…」と自己嫌悪になる。

そんな経験をしたことがある方も、きっと少なくないはずです。

でも、子どもが悪いわけでも、親がダメなわけでもありません。 “感情的に怒らないための小さな工夫”を知っておくことで、毎日の子育てに少し余白が生まれるかもしれません。

怒りは、「疲れ」と「不安」から生まれる

そもそも、親が感情的になってしまうときの多くは、子どもの態度や言葉そのものが原因というよりも、 「時間がないのに」「ちゃんと育てなきゃいけないのに」「私ばっかり」など、見えないプレッシャーや疲れが重なっているときです。

人は体力や心のエネルギーが不足していると、自分をコントロールする力が弱くなります。 つまり、イライラが爆発しやすい状態になっているのです。

ですから「怒らないようにしなきゃ」と気合でがんばるよりも、 まずは「自分が怒りやすい状態になっていないかな?」と気づくことが、第一歩になります。

工夫①「今、疲れていることを認める」

大前提として、自分のコンディションを無視して子育てを完璧にこなすことは不可能です。 だからこそ「今日はちょっと余裕がないな」と、自分の状態に気づいておくだけでOK。

たとえば、朝からバタバタでイライラがたまっている日は「今日はイライラしやすいかもしれない」と意識しておくだけで、感情が爆発する手前で立ち止まりやすくなります。

自分の状態に気づいてあげることは、自分を大切にすることでもあります。 そしてそれが、子どもとの関わりにもやさしさとして伝わっていくのです。

工夫②「反応の前に、ひと呼吸おく」

子どもが何か問題行動をしたとき、反射的に怒るのではなく、まずは「ひと呼吸おく」ことを意識してみましょう。

たとえば、深呼吸を1回する。 口の中で「3つ数える」。 その場を少し離れてみる。

この数秒があるだけで、「怒り」から「対応」へと切り替えることがしやすくなります。

感情で動いてしまいそうなときこそ、ワンクッションを入れることで冷静さが戻ってくるのです。

工夫③「怒る前に“実況”してみる」

感情的になりそうなときにおすすめなのが、状況を“実況”するように言葉にしてみること。

たとえば、

「おもちゃが散らかっているね」

「ごはんの時間になったけど、まだ遊んでるね」

「ママ、今ちょっとイライラしてるかもしれない」

こんなふうに、評価や命令ではなく、今の状況を淡々と伝えるだけで、 子どもにとっても「怒られてる!」という感覚ではなく、「話をされている」という印象になります。

そして親自身も、怒りを言葉に変えることで少し冷静になれるのです。

工夫④「怒ったあと、自分を責めすぎない」

どんなに気をつけていても、怒ってしまうときはあります。 そんなときは「怒ってごめんね」と伝えればいいだけです。

そして、自分に対しても「しょうがない、がんばってるんだもん」とやさしい目を向けてあげてください。

完璧な親なんて、どこにもいません。 大切なのは、“怒らないこと”よりも、“関係を修復できること”です。

怒っても、やり直せる。 そう思えることで、親も子も、安心していられる関係が育っていきます。

工夫⑤「怒りの奥にある“伝えたいこと”を見つめる」

怒りは、本当は伝えたいことがうまく届かないときに生まれる感情です。

「早くしてって言ってるのに!」

「なんで何度も同じことするの!」

その奥には、

「あなたのことを大切に思ってるから」

「ちゃんと成長してほしいから」という気持ちがあるはずです。

その「本当に伝えたいこと」を、冷静になったときに改めて伝えてみてください。

「ママは、あなたに楽しく元気に過ごしてほしいと思ってるんだよ」

そう言われると、子どもは“怒られた”記憶ではなく、“大事にされている”実感を残すことができます。

まとめ:感情的に怒らないための工夫は「親を大切にすること」

感情的に怒らないための一番の近道は、「子どもをどうするか」ではなく、「親である自分の心をどう整えるか」にあります。

・自分の疲れに気づく

・ひと呼吸おく

・実況してみる

・怒ってもリセットできると知る

・怒りの奥にある思いを見つける

どれもすぐに実践できる、小さな工夫です。 完璧じゃなくても大丈夫。 少しずつ「怒らない選択肢」を増やしていくことで、子どもとの毎日が少しずつ変わっていきます。

ライター / 監修:でん吉(保育士)

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執筆者

保育士 でん吉

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