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子どもの気になるアレコレ…保育士に聞きました!

【保育士が伝授】休み明けの登園渋り…休ませる?強引に連れていく?安心して笑顔で登園できるために親ができること

【保育士が伝授】休み明けの登園渋り…休ませる?強引に連れていく?安心して笑顔で登園できるために親ができること
保育園や幼稚園に通う子どもたちのちょっと気になる様子について、元保育士の炭本まみさんが解説する新連載。夏休み明け、集団生活がつらく登園渋りが続く子どもへの対応を聞きました。
目次

長い夏休みが終わってやっと登園がスタート! 親もホッと一息つけると思っていたのに、「行きたくない」と登園を渋る子どもにハラハラしたりイライラしたりしてはいませんか?

お休み前は楽しそうに登園していたのになぜ?休ませた方がいいの?親が抱える子どものちょっと困ったお悩みに、保育士ライターの炭本まみが答えます。

なぜ「登園渋り」をするの?

長いお休みがやっと終わり、お昼ごはんやお出かけ、一緒に遊んだりなどした忙しい時間から解放!なんて思っていたのに「行きたくない」「お休みしたい」「ママとおうちにいたい」など、登園を渋ったり嫌がったりする子もいます。

それは約1カ月近くの夏休みで、心も体もリラックスしたからでしょう。
子どもは集団生活の楽しさやお友だちや先生と遊ぶ嬉しさも十分わかっているはず。でも、園生活は気を使ったり緊張をしたり、ルールにのっとって生活しているわけですから、楽しいながらも疲れる場所でもあります。

おうちでは、ママやパパが子どもとリラックスして過ごしていたり、開放的な気持ちで安心して過ごしていたはず。
また園生活の日々が始まるのか…。とイメージすると億劫になるのも無理はないのです。 大人が休み明けに仕事へ行きたくないなぁと思うのと同じ気持ちで、特別なことではありません。

「登園渋り」をした場合、休ませる?無理に行かせる?

一番難しいのは、休ませるのか行かせるのか、迷うところではないでしょうか。 あまりにも激しく泣いている、家から出たがらない、暴れるなど、激しい拒否反応を子どもが示している場合は、お休みしても良いかもしれません。
それほど激しく拒否していても、お休みの連絡をした途端に落ち着いて、いつもの様子に戻ることも多いでしょう。
あれ?これならちょっと無理矢理連れて行けばよかったかな? と思うかもしれませんが、1日くらいはお休みしてみましょう。
けれど、「明日も行かない!」と言うかもしれません。そんな時はどうしたらよいのでしょうか。

園であった楽しいこと、先生、友だちのことを話す

1学期にあった行事のこと、仲良くなった友だちとの楽しいエピソード、作って持ち帰った作品や行事写真を見ながら、楽しいイメージを子どもに思い起こさせましょう。
登園はなんだか嫌だけれど「こんなことがあったな」「先生やさしかったな」「お友だちに会いたいな」とポジティブな感情を思い起こせるかもしれません。

どんなことが嫌なのか不安に寄り添う

「登園渋り」をしている子どもに、どんなことが心配なのか、どんなことが嫌なのか聞いてみましょう。
「ママと一緒がいいから」「おうちが好きだから」と話すかもしれません。
または、「お弁当食べるのが遅くなるから」「〇〇ちゃんが意地悪なことを言うから」など、園生活で不安に思っていることをポロッと話すかもしれません。
それに対して、「そんなことくらい」と思っても「そうだったんだね」と受け止めてあげることが大切です。

「ママも〇〇ちゃんくらいのころ、そんなことがあったなぁ」と話してあげることでも、子どもは安心しますよ。

担任の先生にも「登園渋り」をしていると話しておく

担任の先生に登園を渋っていること、その理由などを話しておくことで、登園したらスキンシップや声かけを多くしてくれるなど配慮をしてくれるはずです。
長期の休み明けに登園を渋る子どもは多く、先生も慣れたものです。先生が気づかってくれているうちに、子どもは必ず友だちを求めて遊び始めます。

担任としっかり連携を取り、思い切って連れていく

登園渋りが数日続くようであれば、泣いても思い切って連れていっても良いでしょう。筆者の経験上、親と一緒にいるときは大泣きしていても、親が送った後は意外とケロリとして遊んでいるものです。
また、ママがお迎えに行くと泣き出したりすることもあるので、親としては一日ずっと泣いていたのでは?と心配になるかもしれません。
担任の先生とはしっかりと連携を取り、子どもの様子について情報交換しておきましょう。

***

登園渋りをすると、親も動揺し心が疲れてしまうことでしょう。ほかの子は元気に登園しているのに、なぜうちの子だけ?と思うかもしれません。
けれどきっとそんな子はママ・パパとしっかり信頼関係ができており、気持ちが少し繊細なだけなのかもしれません。
家庭でも園生活について多く会話をしたり、嫌がるようであれば、一緒に遊んだりスキンシップを増やし、心の栄養をたくさん与えてあげましょう。 そうすることで必ず笑顔で登園する日が来きます。焦らずゆっくりとした心持ちでいたいですね。

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執筆者

炭本まみ

保育士として10年勤務し、今は高校生と中学生を育てるママ。未だに子育てに行き詰ることはありますが子育てのアドバイス記事を書きながら自分も振り返っています。趣味はキャンプと旅行とカメラ。アウトドア記事や旅行記事、保育士や保護者向けのコラムを執筆中。

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