数年前、友人の誕生日にケーキを贈ろうと、あるケーキ屋へ行ったときのことです。
そのお店は高級住宅街の中にあり、私のようなごく普通の身なりの人間が入店したことに店員は違和感を持ったのかもしれません。 入店しても「いらっしゃいませ」の言葉はなく、なぜか冷ややかな視線を感じました。
私自身も接客業の経験があるため、そのプロ意識の低さに腹が立ちました。 ですが、友人のためということもあり、気を取り直してショーケースを指差して「すみません、このチョコケーキとタルトをください」と注文しました。
すると店員はこちらを見ようともしません。 「…はい」と面倒くさそうに短く返事をしただけで、雑にケーキを箱に詰め始めました。
直前に並んでいた上品なマダムには、満面の笑みで対応していたのに…。 あまりの態度の違いにモヤモヤしました。
そして、事件は会計の瞬間に起きました。
私が代金を支払うと、店員はお釣りを片手で掴みました。 そして「はい、お釣りでーす」と、あろうことか私の手のひらではなく、釣り銭トレイに向かって小銭を放り投げたのです。
その瞬間、我慢の限界を迎えてしまい「やっぱりいりません。あなたからは買いたくありません。全てキャンセルでお願いします」と伝え、商品を受け取らずにそのまま店を出ました。
後日、そのお店の前を通ると「テナント募集中」の張り紙がされていました。 いくら立地が良くても、人を見た目で判断するようなお店です。 「客を大切にできない店は、結局淘汰される運命なんだな」と、妙に納得してしまいました。
(女性/38歳/パートアルバイト)
どんなに良いと感じたお店でも、店員さんの対応ひとつで雰囲気がガラッと変わることもあります。 みんなが気持ちよく過ごせるように、少しだけ思いやりや配慮があるといいですね。
※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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