私は、車で20分ほどの山の中にある中学校で教師をしています。 そんな冬のある日のことです。
いつものように細く険しい山道を運転していると、積もった雪に足をとられ、車がはまって動けなくなってしまいました。
どれほどアクセルを踏んでも、一向に前には進みません。 焦れば焦るほどタイヤは空回りするばかりで「どうしよう、遅刻してしまう…」と頭が真っ白になりました。
「もう、自分で雪をどけるしかない…」 そう覚悟を決めて、一度エンジンを切って外に出ようとした、その瞬間です。
突然、どこからともなく人がわらわらと集まってきたのです。 雪で視界が悪く、姿はよく見えませんでしたが、彼らは一斉にドタドタと地面を踏み鳴らし、タイヤ周りの雪を足で固めてくれました。
「よし!いける!」「固まったぞー、進めー!」
後ろから聞こえてくる力強い声に、折れかけていた私の心も奮い立ちました。 再びエンジンをかけ、祈るような気持ちでアクセルを踏むと、あんなに動かなかった車がスッと前に進み出したのです。
それからとにかくここで止まってはいけないと、お礼を言う余裕もないまま、ハザードランプを数回点滅させて精一杯の感謝を伝え、必死に学校へと向かいました。
やっとの思いで学校の駐車場に辿り着き、ホッと胸をなでおろしたときのことです。 私の車のすぐ後ろから、雪まみれになった生徒たちが元気に登校してきました。
そして、私を見るなり「先生、俺らのパワー最強っしょ!?」と笑って声をかけてくれたのです。 そこでハッと気づきました。あのとき雪の中で必死に道を作ってくれていた集団はこの生徒たちだったのだと。
驚きつつも「本当に助かったよ、ありがとう!」と声をかけると、生徒たちは照れくさそうに笑っていました。 あとでお礼にジュースをあげると「やったぜー!!」とさらに大喜びしていました(笑)
本当に優しくて元気な、自慢の教え子たちです。
(女性/32歳/教師)
※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。
おやこのへや編集部
心も体も大きく成長する幼児期から小学生の子どもたち。一人ひとりの個性が出てきて、子育てに悩むことも多いこの時期を、おやこで楽しく過ごせるよう、ヒントになる情報を発信していきます。
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