大人は励ますつもりで、もうすぐ小学生なんだからしっかりしなさい、そんなことでは小学校で困るよといった言葉を日常的に使ってしまいがちです。
しかし、これらの言葉は子どもにとって、小学校は今の自分のままでは通用しない厳しい場所なのだというネガティブなイメージを植え付ける原因になります。
まずは、小学生になるという言葉を脅し文句として使うことをやめ、今のありのままの姿を肯定する声かけに切り替えることが大切です。
見えない世界への不安を和らげる最も効果的な方法は、実際の空気を感じることです。 地域の小学校との交流会や学校見学の機会があれば、それは不安を払拭する絶好のチャンスになります。
そのときに、ただ行ってみようと誘うのではなく、広い体育館があるみたいだよ、新しいお兄さんやお姉さんに会いに行く特別な日だよと、学校見学を前向きな成長のステップとして位置づけるような言葉をプリントや日々の会話で伝えてみてください。
実際の校舎を歩き、そこで過ごす自分を具体的にイメージできると、不安は少しずつ期待へと変わっていきます。
就学に向けて、ひらがなの読み書きや時計の読み方など、学習面の準備に焦る親御さんも少なくありません。 しかし、知識の詰め込みよりも重要なのは、自分はできるという根拠のない自信を持たせてあげることです。
靴を一人で履けるようになった、大きな声で挨拶ができたなど、日常の小さなできたを拾い上げ、小学生になってもきっと大丈夫だと太鼓判を押してあげます。 安心できる自己肯定感の土台があってこそ、新しい環境に飛び込む勇気が湧いてきます。
小学校という場所がどれほど魅力的なのかを、おやこで一緒に想像して語り合う時間を作ってみましょう。 図書室には今の何倍も絵本があること、新しい遊具で遊べること、おいしい給食が出ることなど、子どもが興味を持ちそうな具体的なポジティブ要素を伝えます。
未知の世界は怖い場所ではなく、自分の世界を広げてくれるワクワクするテーマパークなのだと認識を変えていく手助けをします。
それでも子どもが不安を訴えてきたときには、そんなこと言わないのと言葉を遮るのではなく「ドキドキするね。新しい場所は緊張するよねと」その感情をそのまま受け止めてあげてください。
自分の不安な気持ちを一番身近な大人が分かってくれたという絶対的な安心感があれば、子どもは外の社会へ踏み出す力を自ら蓄えることができます。 家庭という安全なベースキャンプをしっかりと守り続けることが、最大の就学支援になります。

わが子が小学校を不安がっている姿を見ると、親としてハラハラしてしまうのは当然のことです。 それは、あなたが子どもの新しい門出を誰よりも応援し、社会で困らないようにと真剣に考えている愛情の表れです。
大きなランドセルを背負って歩き出すその日まで、子どもの心は期待と不安の間を行ったり来たりしながら、少しずつ準備を整えていきます。 次に学校へ行くのが怖いと泣きついてきたときには、ギュッと抱きしめてその気持ちを受け止め、焦らずゆっくりとその背中を押してあげてくださいね。
ライター / 監修:でん吉(保育士)
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