がんばって作ったごはんを子どもが全然食べてくれないと、忙しい中せっかく作ったのに…と辛い気持ちになりますよね。
子どもも、無理やり食べさせられたり、食べないことに色々言われたりすると余計に嫌になってしまったりするので本当に難しい…。
そういった毎日の繰り返しで、子育て中の親御さんの中には料理が楽しくなくなってしまった、なんて声を聞くことがあります。
忙しいときには、無理せず、子どもの食べられるものの範囲でメニューを作る、で、いいと私は思っています。
うちにも3歳の息子がいますが、やっぱりなかなか食べないものもあります。
そんなときは、まず大人が「おいしい!」と言いながら食べて、「ちょっと一口食べてみる?」とさりげなく誘ってみます。
調子がいいときはそれで食べて、
思いのほか気に入ったりすると次からは好んで食べたりもしますし、
あんまり食べたくないというときにも、「一口食べてどうしてもだめだったら、食べなくていいから」というと、とりあえずチャレンジだけしてくれたりもします。
嫌なものは「どういうところが嫌いかな?」と、嫌いなところをちょっと聞いてみたりもします。
好きな食べ物だけで違うメニューにまったく触れない生活になってしまうと、食べるチャンスを失ってしまうので、子どもが食べないものも視界にだけでも入れておくといいですね。
子どもは何かのきっかけで急に食べられるようになったりもするので、そんなに気にしなくて大丈夫。
「ほかのものを食べられているからいいか」とゆったり構えているくらいが親も辛くならなくていい、と思っています。
「栄養たっぷりのいろいろなメニューを子どもに食べさせたい!」と思っていても、食事以外にもやることが山積み…
忙しくてなかなか100点満点にはいかない日も多いですよね。
でも、「子どもたちの食事をちゃんとしてあげたいのに…」と気にかけているその気持ちがとても大切だと私は思っています。
大切なのは
子どもたちの食事を大切に思っていることを子どもに伝えること
そして自分自身も食事を大切にすること
忙しかったりして親が適当なごはんしか食べていないと、子どもも食に対する気持ちが薄れてしまいます。
私は料理が仕事ですが、もともと食べることが大好きなので、食事の時間を何より大切にしています。 食卓に並ぶものは、子どもの分はもちろん、大人の分でも子どもに説明したりもします。
そこまでできないときでも、とにかく食事はは時間を合わせて席につき、おいしいね、と言いながら一緒に食べるように心がけています。
それが一番の食育だと思うのです。
あとは、時間とパワーの許すときに、できることから気長に…
そのくらい肩の力を抜いておいたほうが長続きしますよね。
料理研究家 関岡 弘美
食育雑誌の編集に携わった後、渡仏。フランス料理、菓子、ワインを学ぶ。現在は、雑誌、テレビ、広告などを中心にレシピを提案。都内でおもてなし料理の教室を主宰。4歳の息子の子育てに奮闘中。
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