保育士が伝えたい「言葉かけや言葉づかいの大切さ」

保育士が伝えたい「言葉かけや言葉づかいの大切さ」
子どもがスムーズに動いてくれる、そんな魔法の言葉があればいいのに…そんな風に思ったことはありませんか? 今日は、自分も子どももイライラしないそんな言葉かけをお伝えしようと思います。
目次

みなさんこんにちは!chihoです。 幼稚園教諭として18年勤め、現在は1歳の娘の子育てに奮闘する毎日を送っています!

今日は子どもに伝えるときの言葉かけのヒミツや私たちが子どもに使う何気ない言葉遣いの大切さをお伝えしていこうと思います!!

早速ですが皆さんに質問です

たとえばおもちゃを子どもに片付けてほしいとき、どの声かけが子どもに最も良い影響を与えられるでしょうか。

A「片付けて!」 B「片付けてください」 C「片付けしよっか」

良い影響について少し具体的に補足しますと、 この3つを言われたときに、どの言い方をされたときに子どもが「やろうかな」という気持ちになるでしょうか?

もちろん様々な状況、考え方があるので絶対にこれ!とは言えませんが、私は「〜しようか」の言い方が最もオススメです。

A「片付けて!」

いわゆる命令語と言われるものです。 子どもの都合よりは、親からの要求を伝えてやらせることがメインのコミュニケーションです。 何か危険から遠ざけるときなどには良いですが、おもちゃの片付けには少し強めの表現です。 でも、一番短くて楽なので、気づいたらこう伝えがちですよね。

B「片付けてください」

これはいわゆる依頼です。一応相手がいやなら断れる可能性もあります。 しかも丁寧語なので、命令よりはかなり柔らかい感じがします。 ただ一方、自分の子どもに対して敬語や丁寧語を使うのは、普段の生活向けには固い感じ。 少し仕事っぽいか、大人の付き合いみたいですね。 子どもの人格を認めてるからそうしている方も多いかもしれません。

C「片付けしようか」

では「片付けしようか」はどうでしょうか? なんとなくふんわり柔らかい感じがしないでしょうか?

私のイメージとして他の2つは「ひとりでやってね!」という意味が込められているように思います。 それに対して「〜しよう」という言葉は「〜(一緒に)しよう」と誘っている感じがします。「遊ぼっか?」というのと同じです。

私の実践と、感じてきたこと

実際私が幼稚園に勤めているときに「〜しよっか」の声かけを意識するようになったときの効果は、とても大きかったのを覚えています。 その味をしめてからは、「〜して」「〜してください」の言い方で子どもに何か伝えることをしないようにしていました。

そんな小さなことで変わるの?気のせいじゃないと思われるかもしれません。 しかし過去を振り返ってみたときに、この小さな積み重ねが、実は子どもたちの成長や人格形成、信頼関係を作ることにおいてとても大きな影響になったと実感しています。

もちろんこの言葉だけが魔法のような全てに仕える言葉ではないですが、同じように他の言葉遣いも子どもにできるだけ寄り添う表現に変えて仕事してみたときに、変化がありました。 気がつけば他の教員や実習生から 「先生のクラスは雰囲気が凄く柔らかくて子どもたちがとても穏やかですね」 と毎年言われていました。

それに使う側にもメリットがあります。 実際に「〜しよう」「〜しようか?」の言葉を使ってみると、不思議と自分もイライラしてる気持ちや焦る気持ちが無くなるんです!

つい急いでいると「急いで!!」と強めに伝えてしまいそうなところを「ちょっと急ごうか〜!」と言うだけで子どもたちは変に焦りません。 それに「うるさいなぁ…わかってるよ!」と反発せずに動いてくれました。 言葉掛けって本当に大切だなぁと思います。

まとめ

普段何気なく使っている対話の中で、つい命令口調になってしまいそうなとき、「〜しよう」「〜してみようか?」に変えてみることをオススメします☆

おまけ

「いつまでゲームやってんの!早くご飯食べなさい!」と息子さんに言っていたお母さんがある晩急に 「あとどのくらいゲームする感じ?そろそろ一緒にごはんたべよっか?」と言ってきたら、優しすぎて逆に不安になって息子さんも従ってくれたりして(笑)

ライター/監修:chiho(幼稚園教諭二種)

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執筆者

幼稚園教諭 chiho

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