子どもが嫌いな食べ物への対応|保育士に学ぶ、食育のヒント

子どもが嫌いな食べ物への対応|保育士に学ぶ、食育のヒント
「うちの子、野菜が全然食べられなくて…」子どもの偏食に頭を悩ませているママやパパへ。実は、苦手な食べ物への挑戦は、ゆっくり楽しみながら始められるものです。保育の現場から学んだ、子どもが主役の食育のヒントを紹介します。
目次

「野菜嫌いで困っています…」「好き嫌いが激しくて…」。子どもの偏食に悩んでいるママやパパも多いのではないでしょうか。でも、安心してください。

苦手な食べ物への挑戦は、楽しみながらゆっくりと始められるもの。 保育の現場で培ってきた経験をもとに、食の悩みに向き合うヒントをお伝えしましょう。

おやこで一緒に、食の楽しさと大切さを感じる食育を目指していきましょう。

1. 食べ物への興味を引き出す

子どもが嫌いな食べ物に挑戦するためには、まず食べ物への興味を引き出すことが大切。

園では、野菜の絵本を読んだり、食材当てクイズをしたりと、食への関心を高める工夫をしています。 ご家庭でも、子どもと一緒に食材の図鑑を見たり、スーパーで野菜や果物を選んだりしてみてはいかがでしょうか。 「これはどんな味がするのかな」「どんな料理ができるのかな」と、食べ物への好奇心を育む働きかけを心がけましょう。 苦手克服は、興味を持つことから始まります。

食べ物への親しみが、食の世界を広げる第一歩になります。

2. 料理の過程を楽しむ

食べることへの抵抗感は、料理の過程を楽しむ中で少しずつ和らいでいくものです。

園では、子どもたちが包丁を使ったり、野菜を洗ったりと、料理作りの一部を担当することがあります。 ご家庭でも、子どもが調理に参加できる機会を作ってみてください。

野菜を切る、味見をする、盛り付けをするなど、できることから始めてみましょう。 自分で作った料理は、苦手なものでも「食べてみたい」という気持ちが膨らみます。

料理をする喜び、食べる喜びを味わう中で、食の好みも少しずつ変化していくのです。

3. 食の大切さを伝える

子どもが嫌いな食べ物に前向きになれるよう、食の大切さを伝えていくことも欠かせません。

園では給食の時間に、「野菜は体を元気にしてくれるんだよ」「好き嫌いせずに食べると強くなれるんだよ」など、食育の話をするようにしています。 ご家庭でも、食事の際に食べ物への感謝の気持ちを言葉にしたり、バランスの良い食事の大切さを子どもに話したりしてみてください。 「嫌いだけど、ちょっとだけ頑張って食べてみようかな」そんな子どもの気持ちを応援する言葉かけを忘れずにかけてあげてください。

食の大切さを理解することが、苦手な食べ物への挑戦につながっていくのです。

4. 無理強いせず、ゆっくり向き合う

何より大切なのは、子どもの食の好みに無理強いせず、ゆっくりと向き合うこと。 苦手な食べ物も、少しずつ食べられるようになればOKです。

園では一人ひとりのペースに合わせて、食の幅を広げる働きかけをしています。 ご家庭でも、子どもの好き嫌いを責めるのではなく、「今日は一口だけ食べてみようか」など、できる範囲での挑戦を促してみてください。

たとえ口にするのは数年後でも、いつか苦手な食べ物を普通に食べれたり好きになる日がきます。 ご自身の体験を振り返ってみてください。

焦らずゆっくりと、子どもの食の成長に寄り添う姿勢を大切にしたいですね。

5. おやこで食の楽しさを味わう

子どもが食を楽しめるように、おやこで一緒に食の喜びを味わうことが大切です。

園では季節の食材を取り入れたり、テーブルに飾りをつけたりと、食の楽しさを演出することがあります。 ご家庭でも、旬の食材を味わったり、お気に入りの食器を使ったり、食卓を囲む時間を、おやこの大切なコミュニケーションの場として育んでいってください。

みんなで美味しいね、楽しいねと感じ合える食卓。 そこには、きっと苦手な食べ物も自然と溶け込んでいて、親やきょうだいが食べる姿からいい刺激を受けることもあるでしょう。

食の喜びを共有できるおやこの時間を、たくさん作っていきたいですね。

まとめ

子どもが嫌いな食べ物への向き合い方は、まず食べ物への興味を引き出し、料理の過程を楽しむこと。 そして、食の大切さを伝えつつ、無理強いせずゆっくりとしたペースで寄り添うこと。

何より、おやこで食の楽しさを味わう時間を大切にすること。 その積み重ねが、子どもの食の幅を広げ、豊かな食習慣を育んでいくのです。

野菜嫌いだった子が、少しずつ食べられるようになる瞬間。 お代わりを自分でする姿。そんな一つひとつの変化を目の当たりにするたび、食育の意義を感じます。 ご家庭でも、ぜひ子どもの食の好みに寄り添いながら、楽しく食育に取り組んでみてください。

今は「嫌い」でも、いつかは「好き」に変わっていく。 そんな食の冒険を、おやこでゆっくりと歩んでいけたら素敵ですね。

ライター/監修:でん吉 (保育士資格)

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執筆者

保育士 でん吉

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