【保育士監修】おやこで楽しむ読み聞かせの基本をやさしく解説

絵本の読み聞かせが子どもに与える効果

絵本の読み聞かせは、子どもの知能の発達に良い影響を与えます。

人は記憶を構築する際に、感情を共有した経験がより深く身につくことが知られています。 絵本はストーリーの内容や多彩な色使いによって、子どもの感情を動かします。 そのため、読み聞かせを通じて文章の内容を理解し、多くの言葉を身につける効果が期待できるのです。

さらに、絵本の読み聞かせは、子どもの情緒の安定を促進します。 読み聞かせによって脳の前頭前野が活発になり、感情のコントロールが上手くなることが期待できるでしょう。 また、愛情を感じさせるオキシトシンが分泌され、信頼関係を強化します。

忙しい日々の終わりに、おやこで寄り添って過ごすひととき。 それは、おたがいに安心感を与えてくれる大切な時間です。 一緒に笑ったり、感動を共有したりすることで、自然と絆も深まり、子どもの心も穏やかになっていくでしょう。

読み聞かせの準備と方法

初めてでも簡単にできる読み聞かせの準備と方法を紹介します。 愛情をもって読むことが1番です。

リラックスして、できそうな方法から取り入れてみてくださいね。

静かで落ち着いた場所で読む

読み聞かせは、リラックスできる環境で行うのが理想です。

絵本より気になってしまうような、おもちゃは片付けておきましょう。 また、テレビやスマートフォンの音を消し、おやこが集中できる空間をつくりましょう。

読んでくれる親御さんの声と絵本の世界に入りやすい環境は絵本をさらに好きにさせます。

子どもの興味がありそうな種類の絵本をいくつか用意する

初めは子どもが興味がありそうな絵本を選ぶのは難しいかもしれません。 そんなときは、一緒に図書館に行ってみましょう。

どの絵本に興味を示しているか様子を見ながら、子どもの興味のある絵本を借りるのがおすすめです。

また、読み聞かせを始めたばかりであれば、少し簡単な絵本を意識して選ぶようにしましょう。 本の内容を理解してもらうよりも、読み聞かせを通じて愛情を伝える時間を大切にしてみてください。 最初は最後まで聞いてくれなくても、気にしないで大丈夫です。

無理せず短い時間から始める

最初は5分程度から始めるのが良いでしょう。 子どもが興味を持つようになれば、自然と聞く時間も長くなります。 また、寝る前やお昼寝前など、落ち着いて聞ける時間帯に行うのがおすすめです。

規則的に取り入れると習慣化しやすくなります。

声色や抑揚の使い方

読み聞かせをより楽しいものにするには、声の使い方がポイントです。

登場人物ごとに声を変える

物語に出てくるキャラクターごとに少し読み方を変えると、子どもが物語に入り込みやすくなります。 アニメの声優さんのように演技する必要はありません。

例えば、うさぎは少し速いスピード、たぬきはゆっくり、ライオンは低い声で読むなど、簡単にできる声の使い分けを活用してみてください。

間を意識する

子どもが期待を膨らませられるように、句読点やセリフの後は少し間を取ると良いでしょう。 また、ページをめくる前とめくった後に、2秒程度間を開けると絵をじっくり見て場面展開に集中できます。 この間の取り方は早口を防止してくれる効果もありますので、ぜひ意識してみてください。

まとめ

絵本の読み聞かせは、おやこで楽しみながら子どもの成長をサポートできる素晴らしい習慣です。 難しく考えず、絆を深める絵本の時間を楽しみましょう。 子どもの反応を見ながら、少しずつコツをつかんでいけば大丈夫です。

愛情を伝えられる読み聞かせは、子どもの自己肯定感も育てます。 ぜひ1日1冊から始めてみてくださいね。

ライター/監修者：オオイシ（幼稚園教諭二種・保育士・チャイルドカウンセラー）