どうしてこの子は言うことを聞かないの?と思ったときに読むお話

どうしてこの子は言うことを聞かないの?と思ったときに読むお話
「なぜこの子は聞いてくれないの?」と感じたときこそ、心の奥にある“本当の理由”を探るチャンスです。 保育士の視点から、見過ごされがちな子どもの本音に迫ります。
目次

「何度言っても聞かないんです」「まるでわざとやっているみたいで…」 子育ての中で、そんなふうに感じる場面は誰しもあるのではないでしょうか。

保育現場でも「今日は言うことをまったく聞かなくて…」と話される親御さんにたびたび出会います。 でもじつは、言うことを聞かないという行動の裏側には、子どもなりの理由や思いが隠れていることが多いのです。

その本音に目を向けてみると、見えてくる世界がまったく違って見えることがあります。 この記事では、子どもの「聞かない行動」の裏にある本当の気持ちをどう読み取っていくかについて、保育士の視点からお話しします。

子どもは“わざと”言うことを聞かないわけじゃない

まず知っておいてほしいのは、子どもは「わざと大人を困らせようとしているわけではない」ということです。 確かに大人の目には“反抗”や“無視”のように見えるときもあります。

でも、その背景には発達の過程や、自分でもまだうまく扱えない感情が隠れていることが少なくありません。 たとえば「今お片づけしてね」と声をかけたのに全然動かない。

そんなとき、子どもはじつは「遊びをまだ終わらせたくない」「切り替えがうまくできない」「声をかけられたことが耳に入っていなかった」などの理由を抱えていることがあります。

それを無視や反抗と受け取ってしまうと、大人もイライラしてしまいますよね。 でも「何がこの子の中で起きているのかな?」と立ち止まって考えることで、関係の糸口が見えてくるのです。

行動の“根っこ”には、必ず理由がある

保育の現場では「困った行動の裏には、その子なりの理由がある」という視点をとても大切にしています。 行動だけを見て「ダメ!」と反応するのではなく、その“根っこ”を探ろうとします。

たとえば、毎朝なかなか登園できない子がいたとします。 最初は「ただのイヤイヤかな?」と思っていた先生も、じっくり話を聞いていく中で「クラスの子にいつもおもちゃを取られちゃうのが嫌だった」という本音に気づくことがあります。

また「ママに言われた通りにやらなきゃ」と緊張している子もいます。 そんな子は、プレッシャーや不安から大人の声が届かなくなっていることもあります。

“言うことを聞かない”という表現の中には、

・聞いてはいるけど、どうしていいかわからない

・聞いても、今は動けない

・聞いていないふりをしているけど、本当は困っている

そんなさまざまなサインが隠れているのです。

気持ちに寄り添うことで、行動が変わってくる

大人が感情的になって「どうして言うこと聞けないの!」と叱ってしまうと、子どもは萎縮したり、心を閉ざしてしまうことがあります。 けれど、子どもの行動の背景を理解しようとするとき、少しずつ状況が変わってくることがあります。

たとえば、保育園で「お昼寝いや!」と毎回大騒ぎする子に「眠いのが嫌なのかな?」「今日は何かあったのかな?」と気持ちに寄り添って声をかけていくうちに、少しずつ落ち着いて自分の気持ちを伝えられるようになるケースがあります。

子どもが「わかってくれた」と感じたとき、初めて安心して次の行動に進むことができるのです。

現場の変化と、子どもたちの成長

保育の現場で感じるのは「子どもが言うことを聞けるようになる瞬間」は、一方的に“言い聞かせた”ときではなく、“理解してもらえた”ときに訪れるということです。

一人ひとりに時間をかけ、心に寄り添い、背景をていねいに見ていく保育は、即効性があるとはいえません。 でもその積み重ねが、やがて子どもたちの“聞く力”や“自分で考える力”につながっていきます。

大人が「どうして言うことを聞かないの?」ではなく「どんな気持ちがあるのかな?」と目を向けたとき、子どもは自分の中にある“本音”に少しずつ向き合っていくことができるのです。

まとめ

“言うことを聞かない子”という見方を少し変えてみると、そこには子どもなりの理由や本音が隠れていることがあります。 行動の背景を探ることは、おやこの関係をより豊かにし、子どもが安心して自分を出せる土台を築いていきます。

焦らず、ゆっくり。 その子の“心の声”に耳を傾けてみませんか?

ライター / 監修:でん吉(保育士)

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執筆者

保育士 でん吉

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