「おむつがなかなか外れない」焦る保護者の方に保育士が伝えたいその子だけのペースの話。

「おむつがなかなか外れない」焦る保護者の方に保育士が伝えたいその子だけのペースの話。
お友だちがパンツになったという話を聞いたりすると「うちの子はまだなのに…」と思ってしまいますよね。 おむつが外れる時期は、保護者の方にとって最も焦りを感じやすいポイントかもしれません。 私たち保育士は、そんな保護者の方の不安な気持ちを日々伺っています。 だからこそお伝えしたいのです。 焦らなくても大丈夫。 その子のペースこそが、その子にとっての「正解」です。
目次

1. 大前提は「こころとからだの準備」が整うこと

まず大前提として、おむつが外れるのは「トレーニング」の成果である前に、その子の「こころとからだの準備」が整うことが不可欠です。 からだの準備とは、膀胱におしっこを溜められるようになり、その「出そう」という感覚を脳に伝える神経が発達すること。

これは親が教え込んでどうにかなるものではありません。 そしてこころの準備とは、トイレに興味を持ったり「自分でやってみたい」という意欲が芽生えたりすること。

この2つの準備が整うタイミングは、一人ひとり全く違います。 それを私たちは現場で毎日実感しています。

2. 親の「焦り」が最大のプレッシャー

「早くおむつを外さなければ」 親がそう焦れば焦るほど、子どもは敏感にそのプレッシャーを感じ取ります。

食卓がピリピリするのと同じで、トイレの時間が「成功か失敗か」を試される緊張の場所になってしまうのです。 失敗したときに「あーあまた」とがっかりされたり「どうして言えなかったの!」と叱られたりする経験。

それが子どもに「トイレ=怖い場所、失敗する場所」というネガティブなイメージを植え付けてしまいます。 私たち保育士が1番避けたいのが、この悪循環です。

3. 保育園ではまず「楽しい場所」にすることから

保育園ではおむつを外すことを「訓練」とは呼びません。 それは生活のなかの自然なステップアップです。

私たちがまずやることは、トイレを「楽しい場所」にすること。 壁にかわいい動物の絵を貼ったり「トイレの神様こんにちは!」とあいさつしてみたり、無理やり座らせることはしません。

「ちょっと座ってみる?」「イヤならまた今度にしようか」 その安心できる雰囲気のなかで、お友だちが成功するのを見て「自分も」と思う。 その自発的な気持ちをじっと待つのです。

4. 私たちが見ている小さな「サイン」

私たちは焦る保護者のみなさんに、よく子どもの園での「サイン」をお伝えします。 例えば「おむつが濡れていない時間が、2時間くらい空くようになってきましたよ」

これは膀胱の機能が育ってきたサインです。 「おしっこ出たよ」と事後にでも教えてくれるようになった。 これは感覚に気づき始めたサインです。

こうした小さな小さな「できた」を見つけて、まず保護者のみなさんと一緒によろこぶこと。 「すごい!ちゃんと感覚がわかってきてるんですね!」

そのポジティブな視点が、保護者のみなさんの焦りを安心感に変えてくれると信じています。

5. その子の「ペース」はその子の「個性」

2歳で外れる子どももいれば、6歳近くまでかかる子どももいます。 その個人差は本当に大きいです。

それは歩き始めるのが早かったり遅かったりするのと同じ。 ただの「個性」です。

気持ちは分かりますが周りの子どもと比べて焦る必要はいっさいありません。 その子のペースを信じて、どっしりと構えること。

親のおおらかな態度こそが子どものこころを安定させ、結果的に1番の近道になります。 いつか必ず外れる日を、私たち保育士も一緒に信じて待っています。

まとめ

おむつがなかなか外れない。 その焦りは、子どもを深く愛しているからこその悩みです。

でも子育てで周りと比べることに、いいことは1つもありません。 大切なのは昨日よりもほんの少し成長した、我が子の「今」を見つめてあげることです。

その子だけのペースを信じて、応援してあげることです。 「失敗しても大丈夫だよ」。 その温かい眼差しが子どもの次の一歩を支えます。

ライター / 監修:でん吉(保育士)

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執筆者

保育士 でん吉

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