3人きょうだいの育児に奮闘するママライター、タキザワです。
「ダメ!!言うことを聞きなさい!」…どこの家庭でもこんなセリフは日常茶飯事ではないでしょうか。
イヤイヤ、癇癪(かんしゃく)、きょうだい喧嘩…。子どもは休む間もなくママ・パパのイライラを刺激してくるので、疲れてしまいますよね。
そんなときに出合ったのが『ドイツ流 絶対に怒らない子育て』(飛鳥新社刊)。
本当は怒りたくない。優しいママ・パパでいたいのに、どうしてわざわざ怒らせてくるんだろう…。
筆者もこの本を読むまではそう思っていました。でもそもそもその考えが間違いだったんです!
「ダメ!」をやめるだけで全部うまくいく!?怒ることに疲れたママ・パパにぜひ読んでもらいたい1冊です。
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『絶対に怒らない子育て』。正直このタイトルを最初に見た時、「それってどうなんだろう…」と不安に思ってしまいました。
子どものことを怒らなかったら、わがままばかりで協調性がないまま孤立してしまうんじゃないか。危険な目にあう可能性だってあります。
ほとんどのママ・パパがそんなふうに子どもの将来のことを考えているからこそ、日々「言うことを聞きなさい!」と怒っているのではないでしょうか?
果たして「怒らない子育て」でちゃんと子どもが育つのか…。
しかしこの本で著者が読者に問いかけているのは、「その怒りは本当に子どものためなのか?」ということなんです。
著者であるダニエレ・グラフさんはドイツの地元企業で働く傍ら、400冊以上の育児本を読んだという育児本マニア。そんな彼女が読書から得た知見を自ら実践して効果を検証し、特別支援教員のカティア・ザイデさんと共にブログで発信するとまたたくまに大人気。本書はその書籍化で、ドイツで大ベストセラーとなりました。
この本がここまで人気になったのは、科学的に分析され、かつ実際に忙しい毎日で使える子育てのノウハウがふんだんに紹介されているから。キャリアウーマンと特別支援教員という異色な組み合わせの2人だからこそできることですよね。
そんな彼女たちが本書で語っているのは「育児の『イライラ』は9割が親の勘違い」だということ。
「勘違い」ってどういうこと!?とびっくりしてしまいますが、たとえば、外でもなりふり構わず泣きわめき、自分の意志を通そうとするわが子を見てどう思いますか?
「こんなところで恥ずかしい」と周りからの視線に耐えられなくなり、つい怒りがエスカレートしてしまうのではないでしょうか。
でもこれは子どもの要求に対する怒りではなく、「自分が恥をかかされた」という怒りですよね。
本当に大切なのは他人からどう見られているかではなく、自分の要求が通らなくてがっかりしているしているわが子の気持ちに共感し、寄り添うこと。
本書によると、子どものあるがままを受け入れることで、わが子との関係はより深くなり、育児はスムーズに進むとあります。
「子どものあるがままを受け入れる」って、具体的にどういうことでしょうか。
本書によると一番の方法は親が子どもに協力すること、「いいよ!」の数を増やすことだというのです。
子どもといると、子どものやっていることに対して「やっちゃダメだよ!」と言いがち。でも本当にそれは子どものためなのか?と、言及しています。子どもが危険なことをしているときに言うのは当たり前ですが、「片づけるのが面倒だから」「皆そうしているから」という理由で「ダメ!」と言っていることはありませんか?
でもそれって、結局親のために「やっちゃダメ」って言ってるんですよね…。
筆者も身に覚えがあります。
もうすぐ3歳になろうとしている長女はなんでも自分でやりたがるお年頃。ウォーターサーバーから自分で水をくみたがるのですが、うまくできずに床を水浸しにされそうで、つい「ダメ。ママがやるね」とやってしまっていました。
長女は服がちょっと濡れただけで着替えたがるので、床をふくだけではなく、もし濡れたら着替えさせなきゃいけないのが面倒だったんですよね。
筆者が水を渡すと、自分でできなかった長女はもちろん不機嫌。「もうお水いらない!」と言って、しばらく怒っていたり、妹に八つ当たりしたりと状況は散々で…。
そこでこの本を読んだ後、また自分で水をくもうとしていた長女に「いいよ」と言って、自分でやってもらいました。
床も濡れたし、服も着替えさせましたが、長女はご機嫌。何回かやっているうちに上手にできるようになりましたし、うっかり濡らしてしまった時も自分でふきんを持ってきて拭けるようになりました。
こうして親が「いいよ」と言って子どもの欲求や願望を受け入れると、子どもはすすんで親に協力してくれるようになるんです!もし子どもが変なことをしたがっても、そういう時期なのだと大らかに構えていて大丈夫。 親の都合や世間一般の常識を抜きにして、できる限り子どもを受け入れることで、結果的にママ・パパが助かるんです。
子どもが癇癪を起こして手がつけられなくなったりすると、「なんでこの子はこんなに親を困らせるんだろう」と心のどこかで思い悩んでしまうことがありませんか。
でも「ママ・パパをわざと困らせようとする子どもはいない」と著者は言います。
子どもにだって自分のプラン、行動の理由があります。でもそれをちゃんと説明できるほど脳が発達していない。だからどうにかわかってもらおうと泣いたり、暴れたり、自分にできる方法で伝えようとする…。
それはわかっているんだけどやっぱりイライラはするし、怒らないなんて無理…というママ・パパのために、本書には今回紹介したような「怒らない子育て」を実践するためのルール集、そして「泣きわめく子」の緊急対処法が記載されています。
これがまた「なるほど!」と感心する内容ばかり!さっそく実践できる手軽さも嬉しいです。
子育てには怒ることがつきものだと思ってきましたが、果たして本当にそれは子どものためなのか、子どもを育てるために大切なことは何なのか。子どもとの接し方について、改めて考える大きなきっかけになった1冊でした。
『ドイツ流 絶対に怒らない子育て』
著者:ダニエレ・グラフ/カティア・ザイデ
翻訳:姫田多佳子
発行:朝日新聞出版
定価:単行本1,540円(税込)/Kindle版(電子書籍)1,449円(税込)
【わたし的評価】
満足度 ★★★★☆
実践度 ★★★★☆
読みやすさ ★★★★☆
わかりやすさ★★★★★
ライター タキザワミユキ
何にでも興味津々なやんちゃな3兄妹を育てるママライター。留学・語学学校での勤務経験を活かし、さまざまなテーマで執筆しています。子供たちの笑顔が毎日の癒し!子供の成長はあっという間だなと実感する日々です。
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