「じっとしていられない」にどう寄り添う？子どもの離席と向き合うヒント

運動で気持ちを切り替える

離席の多くは、「学習への拒否」ではなく「体を動かしたい」という気持ちのあらわれであることも。その場合は、授業の合間に短い運動の時間を取り入れることで、落ち着いて座る時間を伸ばしていくことができます。

たとえば、ジャンプやストレッチといった簡単な動きを取り入れることで、「動きたい」という気持ちが満たされ、自然と集中力が続くようになることもあります。

無理に座らせ続けるのではなく、子ども自身が「動いてもいい理由」を持てるようにすることも有効です。

たとえば、先生のお手伝いや、クラスメイトにプリントを配るといった小さな役割を任せることで、離席が“意味ある行動”に変わり、自信や達成感につながります。

こうした経験の積み重ねが「自分にもできる」という意識を育て、授業への参加意欲にもつながっていくでしょう。

子どもの様子を見守るうえで、家庭と学校との情報交換は欠かせません。

「今日はいつもより集中できていた」「自分から手を挙げられた」といった変化を家庭で共有してもらうことで、子どものがんばりをすぐに認めてあげることができます。

その一言が、子どもの自信や意欲につながり、次の日の行動にもポジティブな影響をもたらすことがあります。

離席行動は困りごとのように見える一方で、子どもの個性や成長のサインでもあります。「なぜ席を立つのか」を丁寧に見つめることで、集中力や自己コントロール力を育むきっかけにもなります。

子ども一人ひとりに合った関わり方を見つけながら、少しずつ「できた！」の積み重ねを応援していきましょう。

（おやこのへや編集部）