こんにちは!3人育児に奮闘中のママライター、タキザワです。
子どもが言葉を話せるようになってくると始まる「なんで?」攻撃。わが家でも6歳の長男、そして最近加わった3歳の長女との質問合戦に頭を悩ませる日々を送っています。
そんなときに出会った1冊『子どもの頭がよくなる 魔法の質問100』(キム・ジョンウォン著・文響社刊)。そういえば、筆者から子どもに質問を投げかけることってあんまりなかったかも…。そんな軽い気持ちで手に取りましたが、その内容にびっくり!「質問」が子どもの成長にこんなに影響するなんて…!「うちの子育て、このままで大丈夫?」と悩んでいるママ・パパにぜひ読んでほしい1冊です。
「子どもが立派に育つように、できる限りのことをやってあげたい」
ほとんどのママ・パパがそう願って、日々子育てに臨んでいることでしょう。子どもが将来困らないようにと、小さなころから英語や塾などの学習系の習い事を始める家庭もありますよね。
しかし、「幼い段階で本を読んだり作文を書いたりしても、子どもの人生は変わらない。子どもの成長には、子どもの思考を絶えず刺激する『質問』が欠かせない」と、本書の著者キム・ジョンウォンさんは言います。
韓国の人文教育専門家であるキムさんは、激しい競争社会の中で生き残るために、幼いころから勉強や習い事を詰め込む自国の幼児教育に疑問を抱き、「子どもを勉強に追い立てるのではなく、親自身が自分の生き方を通して手本を示しながら、たっぷり愛情を注いで子どもの能力や人間性を育む」ことの大切さを主張しています。
本書では、世界の著名人が「質問」によって自らの人生を切り拓いていったことに注目し、日常的な「質問」によって子どもの洞察力、創造性、人間性を育む「魔法の質問メソッド」を紹介。親から子どもへの接し方を紹介するだけではなく、親が自分の生き方を振り返るきっかけを与えてくれる1冊にもなっています。
「質問」と一言でいいますが、具体的にどういうものなのか気になりますよね。そもそも「質問」とはなんなのか。
『広辞苑』には「疑問または理由を問いただすこと」とあります。では子どもに「問う」言葉であればなんでもいいのかというと、本書に出てくる「質問」はちょっと違うんです。
ある日、筆者は長男と幼稚園に提出する書類のことで、ちょっとした口論になりました。その書類は毎月末に園児が持ち帰り、保護者が印鑑を押して、園に提出するというもの。長男は前日に持って帰ってきたと言い張るのですが、月末は明日。始めのうちは「明日持って帰ってくるんじゃない?」と優しく問いかけていたのですが、「持って帰ってきたよ!僕の話をちゃんと聞いてよ!」と怒り出した長男についイライラしてしまい、「だから持って帰ってくるのは明日だよ!話を聞いてないのは誰!?」と強い口調で怒ってしまいました。
これはまさに本書でいうところの最悪な質問のケース。言葉こそ質問の形になっていますが、完全に「悪いのはあなた」と断定してしまっています。
いい質問というのは、「子どもに自分で考えさせる質問」だとキムさんはいいます。先程のケースだと、筆者が「書類を持って帰ってくるのは明日」だと決めつけずに、長男に「そっか。昨日ママは書類を見つけられなかったんだけど、帰る前にリュックに入れてくれた?」と聞けば、きっと長男は自分で記憶を辿って答えることができたんですね。
次の日に書類を持って帰ってきた長男は、自分が間違っていたとわかっているので浮かない顔。
本書を読み終わっていた筆者は、「今日が書類を持って帰ってくる日だったの?」と長男に質問しました。すると長男は少し考えて、「うん、今日だった。僕が間違えてた。ごめんね」と素直に謝ってくれたんです!
今まであれば「ほら、間違っていたのは誰?」と長男をさらに追い込むような質問をし、不用意に傷つけてしまっていたでしょう。本書のおかげで、お互い傷つくことなく、素直に仲直りをすることができました。
本書では「魔法の質問メソッド」の効果を最大限に発揮させるために、「質問」をどのように始めたらいいのかを説明する入門段階、質問の力によって子どもとの関係を立て直し、成長の足場を固める基礎段階、子どもの内面がしっかりしてきたと感じたら、魔法の質問を投げかけて子どもの思考を刺激する実践段階…と段階的に説明しています。
わかりやすく段階的に解説してくれているので、筆者も今自分がどの段階にいて、長男とどう向き合うべきかを理解し、話し合いに向けて正しくマインドセットすることができました!
本書の最終章には、子どもの「思考力」「向上心」「協調性」「想像力」を伸ばす魔法の質問集がカテゴリー別に掲載されています。
「どうして机の上はいつも散らかっているのかな?」という簡単で日常的なものから、「家族の利益と国の利益、どちらを選ぶべきだと思う?」という大人でも答えるのが難しいものまで、じつにバラエティー豊か!
「子どもには難しすぎやしないか」というものもありますが、そう決めつけてしまうのは大人の勝手な価値観。たとえ答えられなくても、「自分で考える」という経験が大切なのだとキムさんは言います。
子どもの思考は大人が思っているよりもずっと深くて、おもしろいことを知ってからというもの、筆者も子どもたちに「なんで〇〇なんだろう?」と質問してしまいがち。子どもたちも大変そうです(笑)。
子どもとの会話が楽しくなる魔法の質問集。すぐに手に取れる場所に置いておきたい1冊です!
『子どもの頭がよくなる 魔法の質問100』
著者:キム・ジョンウォン/翻訳:五関由美
発行: 文響社
定価:単行本(ソフトカバー)1,848円(税込)/Kindle版(電子書籍)1,663円(税込)
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【わたし的評価】
満足度 ★★★☆☆
実践度 ★★★★☆
読みやすさ ★★★☆☆
わかりやすさ★★★☆☆
ライター タキザワミユキ
何にでも興味津々なやんちゃな3兄妹を育てるママライター。留学・語学学校での勤務経験を活かし、さまざまなテーマで執筆しています。子供たちの笑顔が毎日の癒し!子供の成長はあっという間だなと実感する日々です。
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